新型コロナワクチンの最新情報

最終編集日:2024/9/23

世界中に広がった新型コロナウイルスは、その後も変異を繰り返し、日本でも次々と変異株が報告されています。新型コロナワクチンについては、全額公費により無料で行われていた接種が2024年3月末で終了しました。2024年10月からは、個人の重症化予防を目的として、インフルエンザ同様の予防接種法に基づいた、自治体による定期接種がスタートします。


●2024年10月からの新型コロナワクチンの定期接種

・対象/65歳以上の高齢者および60~64歳で重症化リスクの高い人(心臓や腎臓、呼吸器機能に障害があり身の回りの生活を極度に制限される人や、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり日常生活がほとんど不可能な人)

・実施期間/毎年、秋冬に1回

・費用/自治体により異なる(最大でも自己負担は7,000円)

 ※生活保護受給者、中国残留邦人等支援給付受給者、原発避難者特例法に基づく指定市町村から避難している人は費用が免除されます。


●定期接種の新型コロナワクチンの種類は毎年見直される

定期接種に用いられる新型コロナワクチンの種類(ワクチンに含まれる株)は、流行している株に対応したものを用いています。これにより重症化予防はもとより、発症予防効果の向上が期待されます。そのため、ワクチンに含まれる株は毎年見直されています。

なお、新型コロナワクチン接種は、あくまでも重症化予防を期待するもので、新型コロナウイルス感染を完全に防ぐものではありません。


●新型コロナ第11波到来で感染者が増加

2024年7~8月にかけて、新型コロナウイルスの変異株で免疫逃避の強いKP.3株が猛威を振るいました。新型コロナ第11波ともいえます。KP.3株は、過去の感染やワクチンによってつくられる抗体をかいくぐる力が強く、過去に感染した人も繰り返し感染する特徴があります。また、最後のワクチン接種から時間が経過している人は、重症化するケースが見受けられます。できるだけ最新の変異株に対応したワクチン接種をすることが推奨されます。


監修

横浜市立大学附属病院感染制御部 部長

加藤英明

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