CTスキャン(コンピュータ断層撮影)

最終編集日:2022/7/29

CTとは、X線とコンピュータを組み合わせた医療機器です。ドーナツ状の装置の内部をX線の照射装置が360度回転することで、からだをあらゆる角度から照射することができます。これによって得られたX線透過のデータをコンピュータが再構成し、人体の輪切り画像をつくります。これにより、さまざまな部位の内部を詳細に写し出すことができます。より詳細な部位の画像や血管の画像などが必要な場合には、造影剤を使って検査することもあります。
検査は仰向けに寝て行われ、5〜15分ほどです。痛みもないので患者さんの負担は少なくて済みますが、注意点は被曝量が多いことです。そのため、妊娠中または妊娠の可能性のある人は検査を受けられません。心臓にペースメーカーが入っている場合は、X線の影響でペースメーカーに不具合が生じることがあるため、照射部位や時間などに十分な注意が必要です。
健康診断でのCT検査は、血液検査や超音波(エコー)検査、内視鏡検査などと組み合わせ、オプションで胸部CTや腹部CTを行うのが一般的です。胸部CTは肺や気管支を細かく調べることができ、肺がんの検査に有効とされています。腹部CTでは、おもに肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓を観察し、それぞれの臓器の腫瘍や結石、また脂肪肝などを診断します。
また、生活習慣病のリスクとなる内臓脂肪は腹部CTを使うと、より正確に捉えることができます。CT検査による内臓脂肪面積が100㎠未満であれば正常、100㎠以上であれば内臓脂肪が多い状態です。

監修

寺下医学事務所 医学博士

寺下謙三

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