複数回のCT検査の放射線被ばくが心配
健康診断の胸部X線検査で要再検査の判定でした。改めて胸部CT検査を受けたところ、肺に1㎝ほどの結節影があるとのことで、再度造影剤を使用した胸部CT検査を受けるよう指示されました。CT検査は放射線被ばくがあることから、再検査すべきか迷っています。短期間に何回もCT検査を受けても大丈夫でしょうか?
女性/40代
2023/12/02
胸部CT検査の再検査をためらう理由として、放射線被ばくが心配かと思われますが、医療放射線量は、医療機器のタイプや検査部位によっても、被爆量が大きく異なります。大まかな目安として、胸部X線検査でおよそ0.06mSv(ミリシーベルト)、胸部CT検査でおよそ5~30 mSvです。
放射線被ばくによる害についてですが、遺伝子に傷がつき、それが遺伝的影響や発がんに関係すると考えられています。しかし、放射線被ばくによる発がんは100~150 mSv以上では増加が確認されていますが、それ以下の低線量被ばくでは確認されていません。
医療現場における被爆範囲についてですが、放射線は局所にポイントを絞って照射されます。同じ放射線量の被爆でも、局所と全身の照射では影響が異なり、局所のほうがからだへの影響が少なく、検査による放射線被ばくでがんにかかる確率は、検査を受けていない人に比べて高くなるという心配はしなくてよいといわれています。検査における放射線被ばくの影響は、その検査のメリットと比べれば問題のない程度のものと考えられています。
結節影は、肺がん、結核、肺真菌症(カビで起こる病気)、陳旧化した(過去に起きた)肺炎、良性腫瘍など、さまざまな病気の可能性があります。また、重大な病気であるとも、心配ないとも、いずれとも判然としないことも少なくありません。その場合は造影剤を用いて病変部を明らかにしたり、一定の期間をおいて検査し、病気がなくなったり小さくなったりしないか、あるいは大きくなっていないか経過をみる必要があります。以上のことから、胸部CT検査の再検査をおすすめします。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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