腫瘍マーカー検査
最終編集日:2022/7/29
体にがんが発生すると、通常はみられないたんぱく質や酵素などの物質が血液や尿のなかに出てきます。がんによって増えるこれらの物質を調べる検査が腫瘍マーカー検査です。血液や尿のなかの腫瘍マーカーの値を測ることで、がんの有無、どの臓器に発生しているか、進行度などを調べるのが目的です。
検査でわかること
腫瘍マーカーは、部位ごとに特化したものが何種類かあります。検査は、採血や採尿によるため、受診者にとっては負担の少ない検査です。腫瘍マーカーの数値は、持病や飲んでいる薬など、がん以外の病気で高くなることもありますが、一方で、がんに罹患していても数値が上がらないこともあります。このため、がんを確定するというより、推定するための補助検査の位置づけです。がんの確定には、診察、超音波(エコー)検査、内視鏡検査などを行い、総合的に診断されます。現状(2021年9月)では、前立腺がんの検査としてのPSAと呼ばれるものが、唯一、早期発見の有力な腫瘍マーカーといわれています。今後さらに有用な検査が増えていく見込みです。
監修
寺下医学事務所 医学博士
寺下謙三
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