がんの腫瘍マーカー検査とは?
膵がんなど、発見が難しいがんも、腫瘍マーカーによる検診で早期にみつけることができると聞きました。腫瘍マーカー検査とはどのようなものか知りたいです。
女性/30代
2023/08/16
腫瘍マーカーとは、がん細胞が産生するたんぱく質などの物質を血液や尿で測定するものです。がんの診断や治療効果の判定などに用いられ、がんの種類によって、多くの種類があります。
たとえば、膵臓がんの腫瘍マーカーには、CA19-9、CA50、CEA、Span-1などがあります。これらのマーカーは、大腸がんや胃がんなど、ほかの消化器系臓器の腫瘍や膵炎などの体内の炎症でも数値が上がり、膵がんだけに反応するものではありません。また、喫煙、加齢、服用している薬剤などによっても数値が動くため、腫瘍マーカーだけでがんの早期診断することは難しく、通常は他の検査と合わせて診断に至ります。膵がんでは、血中酵素である血清アミラーゼやエラスターゼ1の値や、超音波(エコー)検査、CT、MRIなどの画像検査を、必要に応じて併用します。
腫瘍マーカー検査は、血液や尿を使用するため、からだへの負担が少なく、検査しやすいことから、人間ドックでオプションとして選べることも多いようです。ただし、上記のようなことも念頭に置いて、腫瘍マーカーの値だけで判断しないようにすることが大切です。腫瘍マーカーによる検査を希望する場合は、どの医療機関でも検査をしてもらえます。しかし、検査の実施には医師の判断が必要です。かかりつけ医がいるようであれば、相談しやすいのではないでしょうか。何か気になる症状があれば、あわせて相談するといいでしょう。
費用に関しては、検査費用のほか、初診料、血液採取料、検査判断料などが加算されます。また、症状がある場合や、他疾患での検査で異常を指摘された場合、腫瘍マーカー検査は保険適用になりますが、検査目的の診察では、自費診療になる可能性もあります。費用については受診前に確認しておくといいでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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