AST(GOT)

最終編集日:2022/7/29

肝臓は、ほかの臓器とくらべて非常に多くの機能を担っています。なかでも小腸から送られてきた栄養素を分解、合成して血液中に送り出す代謝機能に関係が深いのがAST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ/GOT)とALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ/GPT)です。
ASTはALT(GPT)と同じく肝細胞でつくられる酵素で、アミノ酸を生成してエネルギー代謝の過程で重要な働きをします。ALTはおもに肝細胞に存在しますが、ASTは肝細胞のほかに心臓、心筋を含む筋肉などにも多く存在しています。何らかの原因で肝細胞や心臓、筋肉などの細胞に障害が起こると、血液中にASTが流出し、数値が上昇します。
ASTの上昇が心筋梗塞、多発性筋炎など肝疾患以外の病気である可能性もあります。
検査は血液を採取して、ASTの血中濃度を測定します。


検査でわかること

肝機能の指標で、数値が高い場合は、肝臓の病気のほか、心臓や筋肉の病気が疑われます。肝臓に障害が生じると数値が高くなります。


基準値

30以下 U/L
(日本人間ドック学会)


基準値より高い場合に疑われる病気

・急性肝炎
・慢性肝炎
・アルコール性肝炎
・脂肪肝
・肝硬変
・肝臓がん など

監修

寺下医学事務所 医学博士

寺下謙三

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