ALTが基準値の倍に。数値を下げたい
健康診断で肝機能が悪化して再検査の判定を受けました。ALTが基準の倍くらいの数値となっています。現在、肥満気味ですが、どうしたら改善できるでしょうか?
男性/40代
2023/11/24
健康診断の結果、ALTの数値が基準値より高く、受診をすすめられているので、改善する施策を知りたいとのこと。
ALTは、ほとんどが肝臓にある酵素です。異常を示す原因は、肝臓の疾患、胆管系の疾患、甲状腺の疾患などのほか、飲酒、内服薬、肥満などの影響も受けやすく、数値が高いほど障害の程度が強いことを示します。体重の増加や多量の飲酒によって肝臓に脂肪が蓄積するために、ALTやASTが上昇するケースがよくみられます。
肝機能数値を改善する方法は、異常を示す原因で異なりますが、標準体重を維持することにより、肥満と関連する糖尿病、高血圧、脂質異常症などになりにくいとされるため、今回の健診結果が生活を見直すよい機会と捉え、適正体重を保つことを目標に、以下のことを心がけましょう。日本肥満学会では、BMI(体格指数)の基準値を18.5以上25未満としています。長期的にゆっくりと時間をかけてBMIを25未満にすることを目指しましょう。
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)です。
●食事
1日3食を欠かさずとるようにします。毎回の食事で主食、主菜、副菜をそろえるようにすると、自然と栄養バランスが整いやすくなります。主菜は魚や大豆製品を積極的にとり入れ、肉は脂身の少ない部位を選ぶようにするとよいでしょう。副菜はビタミン、ミネラルが補える野菜や海藻、きのこなどを十分とるようにします。炭酸飲料など糖分を多く含む食品、スナック菓子、揚げ物など油を多く含む食品、夜遅い時間の食事は、とりすぎに注意が必要です。よくかんでゆっくり食べることを意識し、腹八分目を心がけましょう。
●運動
週の半分(4日)以上、1日30分程度のウォーキングなどの有酸素運動がおすすめです。最初は短い時間で試し、慣れたら徐々に距離を延ばしていきましょう。ウォーキング中に速歩をとり入れると効果が上がります。運動日を増やす、階段を使う、5分でも多く歩く、拭き掃除をするなど日常の活動量を増やす工夫をするとよいでしょう。また正しい筋トレを行って、胸、腹、太ももなどからだの大きな筋肉を鍛え、基礎代謝を上げることも有効です。気軽に無理をせず、何よりも続けることが大切です。
まずは肝臓の機能障害を引き起こす疾患がないかを確認するために、健康診断の結果を持って、消化器内科の早めの受診をおすすめします。病気の予防・改善を目指す生活習慣の見直しや体重管理も、主治医の指導のもとに取り組むとよいでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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