γ-GTP、中性脂肪の数値が大幅に上がった原因は?
健診で、γ-GTP、中性脂肪の数値が大幅に基準値を超えていました。近所のかかりつけ医ではなく、専門医のもとできちんと管理してもらったほうがいいでしょうか? また、ほぼ毎日、500mL缶で4~5本は飲んでいる飲酒量のとの関連についても教えてください。
男性/40代
2024/08/12
肝機能の検査項目の1つであるγ-GT(γ-GTP)は、解毒作用に関係している酵素です。飲酒や薬などにとくに反応しやすいため、アルコール指数ともいわれます。
飲酒の習慣がありγ-GTが高い人は、まず節酒または禁酒がすすめられますが、お酒をよく飲んでいても基準値内の人もいれば、少量の飲酒で上昇する人もいます。このため、2週間ほど禁酒をしてみて、γ-GTが下がった場合、γ-GTの上昇は飲酒が原因と考えられます。
飲酒以外にγ-GTが上昇するのは、肥満による脂肪肝や胆汁の流れが障害されている場合などが原因です。脂肪肝の場合、肝機能検査でAST(GOT)やALT(GPT)なども上昇しますが、腹部超音波検査で簡単に診断できます。
AST、ALTがほぼ基準値内であれば、胆汁の流れに問題があるかなどが検討され、胆汁を流れる管(胆管)をみるために腹部超音波検査を行う場合もあります。
そのほか、肝炎などでも上昇することはありますが、この場合、通常はAST、ALTも上昇します。
γ-GTは、人間ドック学会では50U/L以下が基準値で、中性脂肪は150mg/dL未満が基準値です(検査機関や医療機関により若干前後します)。
中性脂肪は、食事に影響を受け、食前と食後で大きく変化します。飲食などで摂取したエネルギーのうち使いきれなかった余剰分が脂肪として蓄積されるため、値が高い場合は食事のほか、間食、飲酒にも気をつけていくと効果が出やすいです。
今後、専門医のもとでの管理が必要かどうかは、肝臓の状態次第です。かかりつけ医でよいケースもあれば、肝臓専門医のもとで管理をする場合もあります。かかりつけ医が肝臓専門医または消化器病専門医の資格を有するのであれば、今の医療機関で必要な検査を受けつつ、経過をみていかれてもよいと考えます。
この先、検査値が悪くなる、さらに酒量が増える、生活に支障をきたすなどの場合には、通院を続けながら、酒量を調整するための心理面のサポートが必要になるかもしれません。飲酒についても主治医とよくご相談なさってみるとよいでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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