薬の作用

最終編集日:2022/3/30

高齢者は若年層にくらべて薬の副作用が出やすく、ときに深刻な問題をひき起こすことがあります。その理由には次のようなことが考えられます。
・肝臓や腎臓の働きが低下し、薬剤の代謝や排泄がスムーズに行われない
・複数の病気に罹患(りかん)していて、多種類の薬を服用することが多い
・薬に対する反応に個人差が大きく、薬量の判断がむずかしい
・病気による症状と薬による副作用との判別がむずかしい
・服用ルールを守らないケースがある


副作用の問題とともに、高齢者は服用する薬が多く管理があいまいになるケースが多いということが、課題として挙げられます。
薬には「外用薬」「内用薬」などの種類があり、用量や飲む時間・回数、飲み方などの薬の用法をしっかり守ることで、効果を発揮します。認知症などがなくても、複数の医療機関からたくさんの薬を処方された場合、飲み忘れたり、服用する時間を間違えたりすることはよくあることです。
飲み忘れなどのケースをできるだけ起こさないために、高齢者本人とともに周囲の人たちにも気をつけてほしい以下のようなポイントがあります。


・薬がどのように作用するのか、医師や薬剤師に確認する
・処方時に渡される服薬に関する説明書にしっかり目を通す
・病気や、現在起こっている症状について正しい知識をもつ
・自分勝手に服用の仕方を変えたり、服用をやめたりしない
・他人から薬をもらわない
・服用後に気になる症状が出た場合は、すぐに医師や薬剤師に伝える
・服用している他の医療機関の処方薬や市販薬があれば医師に伝える
・漢方薬や民間薬などの薬にも副作用があることを理解する
・薬の使用期限を守る


こうしたポイントに注意しながら、用法用量を守って服用することが大切です。
薬の副作用や管理などに不安がある場合は、「かかりつけ薬局」および「かかりつけ薬剤師」をもち、アドバイスをしてもらうことをおすすめします。

監修

あしかりクリニック院長

芦刈伊世子

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