乳児に市販薬を飲ませてよいか

数日前から鼻の症状と咳があっても、元気に遊べているので、病院にはいかずに様子を見ていらしたのですね。

寒い時期には、インフルエンザに代表されるような感染性の病気で病院を訪れる人が数多くいるので、わざわざ病気をもらいに行くような気がして、病院へ行くのをためらう気持ちはよくわかります。

ただ、たとえ市販薬であっても、小さなお子さんの薬の服用については慎重にされたほうがよいでしょう。

病院では医師がお子さんの状態をよく診察し、症状に合った薬を必要な分だけ処方します。副作用についても十分に考慮し、できるだけ安心して服用できるものを選びます。

一方、薬局などで手に入る総合感冒薬などの場合、あらゆる症状に対応できるように複数の成分が含まれていることが多く、必ずしもお子さんの症状に合った成分だけを服用するというわけにはいきません。薬の量についても、乳児期のお子さんは生まれた月数だけで薬の量を決められないほど、からだの発育や機能には個人差があり、その点を考慮することができないことも心配です。

市販薬は手軽に利用できるという利点があり、また、いずれの人にとっても安全に使用できるようにと製造されてはいますが、副作用が全くないということではありません。

小さなお子さんの場合、特に薬を服用する必要がある症状が見られるときには、小児科医の診察を受けて、薬を処方してもらうのが基本と考えるのがよいでしょう。