外陰そう痒症がいいんそうようしょう
最終編集日:2022/1/11
概要
外陰そう痒症とは、外陰部に起こる強いかゆみ症状の総称です。
かゆみのある部分は目立った変化がないこともありますが、赤くなっている場合もあります。運動したり入浴したりして体温が上がったときや、下着などの接触で刺激を受けたときなどに、非常に激しいかゆみが生じます。
原因
原因は、細菌、真菌による感染、トリコモナスなどの性感染症による外陰炎や腟炎、アレルギーや下着による接触性皮膚炎、子どもの蟯虫症(ぎょうちゅうしょう)、糖尿病などの全身性疾患、内臓疾患、精神的な要因など多岐にわたります。また閉経前後以降、女性ホルモンの減少による皮膚の萎縮が原因となることもあります。
免疫力が落ちている場合や、梅雨から夏にかけての湿度の高い季節にはカンジダと呼ばれる菌が発生しやすく、感染すると強いかゆみを伴います。
症状
外陰部に起きるかゆみ、痛がゆさがおもな症状です。ごく軽いものから、眠れなくなるほど激しいかゆみが生じる場合もあり、とくにカンジダ菌感染によるものは強いかゆみを伴います。
検査・診断
原因となる疾患を特定するため、必要に応じてさまざまな検査が行われます。
皮膚の症状を確認するための視診、触診を行った後、血液検査、おりものの検査などにより原因の特定を行います。
治療
外陰そう痒症の治療は、原因を特定したうえで行われます。
原因が感染症による場合には、原因菌に応じた内服薬や軟膏、抗生物質などが処方され、抗生剤には飲み薬のほか、腟に入れる薬などがあります。
閉経前後以降の女性ホルモンの減少が原因となっている場合には、ホルモンを補充する治療も行われます。
セルフケア
予防
原因がアレルギーや物理的刺激による場合には、締めつけの強い下着やおりものシートなどの使用は避け、通気性がよく、ゆとりのある下着を選ぶようにします。
また陰部を清潔に保とうと洗いすぎると皮膚過敏症になってしまい、外陰そう痒症を発症することがあります。細菌感染への抵抗力を保つためにも、洗浄力が強い石けんなどで過度に洗浄しないことも大切です。
市販のかゆみ止め薬の使用は、一時的にかゆみを解消できても根本的な治療にはつながらないケースがほとんどです。使いつづけることで薬に対するアレルギーなどをひきおこし、さらに悪化するケースもあります。症状が改善しない場合は医療機関を受診しましょう。
監修
Raffles Medical Clinic Hanoi 婦人科
秋野なな
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