月経前になるたびくり返す外陰部のかゆみ
月経前になると外陰部がかゆくなります。市販のデリケートゾーンのかゆみ止めを使いますが、月経のたびに同じようにかゆくなり、月経が終わるとかゆみは止まります。何かに感染でもしているのでしょうか?
女性/40代
2022/01/28
月経前に外陰部のかゆみが表れ、月経開始後はかゆみの症状が治まるという状態がくり返し起こっているとのこと。かゆみには、市販のかゆみ止めを使用して対処されていても、くり返し症状があるので、背景に感染症などがあるか、ご心配とのこと。
女性のからだでは、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という女性ホルモンが周期的に分泌されて、排卵や月経が起こります。女性ホルモンはからだ全体や心にも影響を及ぼし、心身は月経や排卵の周期に合わせて変化するので、その周期に伴って症状を自覚することがあります。
女性ホルモンの影響を常に受けている女性が、月経前後に心身の変化を感じることは自然なことです。例えば、月経前に頭痛・乳房のはりや痛み・むくみ・食欲増進・気持ちが悪い・吐く・下痢や便秘などの症状が出る人がいます。精神的な面でも、いらいら・怒りっぽい・興奮・不安・不眠・集中力や意欲の低下・憂うつ・自己嫌悪感などが起こり、その症状は多様で個人差があります。
月経前にみられるこうした不快な症状を総称して「月経前症候群(PMS)」といいます。PMSは月経前に起こり、月経が始まるとぴたりと症状がなくなったり、徐々に軽快するなど、月経周期に一致していることが大きな特徴です。女性ホルモンの変化と、近く月経があることに対する不安なども背景にあると考えられ、診察や検査を行っても特に異常は認められません。まれに病気などが隠れている場合もありますが、その場合は通常、月経周期とは関係なく症状が見られます。軽いものまで含めると、女性の半数程度が何らかのPMSの症状を感じており、とくに30~40歳代で出産経験のない女性に起こりやすいとされています。
ご相談者の症状は外陰部のかゆみなので、まずはかゆみのある部分の皮膚の様子をできる範囲で観察してみてください。赤くなっているなど皮膚の色の変化や、発疹の有無、カサカサ乾燥している、皮が剥がれるなど、見た目の皮膚症状を伴う場合は、婦人科あるいは皮膚科を受診しましょう。
また、おりもの(帯下)に変化がないかも確認してみましょう。帯下の量が多い、黄色や茶色で悪臭がある、白色でカッテージチーズのようだなど、ふだんと異なる帯下の症状がある場合は速やかに婦人科を受診する必要があります。
皮膚や帯下の変化がなく、月経周期に一致しており、月経開始とともに軽快するかゆみであれば、女性の周期的なからだの変化に伴う症状と考えてよいと思われます。ご自身で区別がつかないときは、症状を婦人科や皮膚科でご相談されることをおすすめします。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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