外陰部カンジダ症

がいいんぶかんじだしょう

最終編集日:2023/1/17

概要

真菌(カビ)の一種であるカンジダ菌に感染して腟炎や外陰炎が起こります。男女ともに罹患する病気で「性器カンジダ症」といわれます。「75%の女性が生涯で少なくとも1回は罹患する」と産婦人科診療ガイドラインにあるように、女性にとっては身近な病気といえるでしょう。そのため、外陰部カンジダ症、腟カンジダ症という名前が一般的です。また、外陰炎と腟炎を合併するケースが多いため「外陰腟カンジダ症」と呼ぶこともあります。男性の場合は、おもに亀頭部に炎症が起こります。

原因

カンジダ菌は皮膚や粘膜に常在する菌です。腟にも常在し、健康な女性の約15%、妊婦の約30%の保有率とされています。健康なときには腟内の常在菌のバランスがとれているため、炎症は起こりません。しかし体力の低下などで菌のバランスが崩れるとカンジダ菌が増殖、外陰部や腟に炎症を起こします。

誘因としてもっとも頻度が高いのが、抗菌薬の服用です。抗菌薬は常在菌のバランスを崩しやすいため、カンジダ症の引き金になりやすいとされています。そのほか、糖尿病、妊娠、過労、外陰部の不潔、通気性の悪い下着などが誘因となり得ます。

症状

外陰部や腟にかゆみや熱感を感じます。白、あるいはクリーム色のカッテージチーズ状(ヨーグルト状、酒粕状ともいわれる)の悪臭のない特徴的なおりものが現れます。炎症が外陰部のみの場合は、おりものがみられないこともあります。

検査・診断

問診と内診で診断はつけられますが、トリコモナス腟炎など、ほかの感染症との鑑別のために分泌物の顕微鏡検査や培養検査を行って診断することもあります。

治療

外陰部カンジダ症には、抗真菌薬クリームを塗布します。腟にも炎症がみられるときには、抗真菌薬の腟錠や内服薬を用います。1~2週間の治療で90%前後のケースは治癒するとされています。炎症が大陰唇にまで広がっている場合は、皮膚カンジダ症としての治療が必要になります。


セルフケア

療養中

●パートナーへの対応

外陰腟カンジダ症の約5%は性行為からの感染という報告もあります。しかし前述のように、そのほかのさまざまな誘因から発症し、抵抗力が落ちているときに発症するなど、日和見感染症のような特徴もあります。症状がある間は性交渉を避けることがすすめられますが、発症しても、パートナーの受診や追跡などは必要ない場合がほとんどです。

予防

なかには再発をくり返すケースもあります。次のようなことを日頃から心がけて、再発予防に努めましょう。

①通気性に優れた下着をつける、②締め付けすぎる下着を避ける、③月経中はナプキンなどをこまめに交換する、④外陰部の洗いすぎを避ける(常在菌を洗い流すと菌のバランスが崩れやすくなる)、⑤過労、かぜの予防に努める

なお、再発例では薬局でも購入できる「外陰腟カンジダ再発治療薬(クリーム、腟錠)」を用いてもよいでしょう。

監修

小山嵩夫クリニック 院長

小山嵩夫

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