非特異性腟炎ひとくせいちつえん
最終編集日:2022/3/30
概要
通常、腟内にはエストロゲンや常在菌によって酸性に保たれ、自浄作用が働いて健康な状態を維持しています。この腟内のバランスが崩れて、自浄作用が働かくなり、その他の細菌が急激に増えて炎症を起こしている状態です。
非特異性腟炎は、細菌性腟症のなかでも大腸菌、ブドウ球菌、連鎖(レンサ)球菌といった一般的な細菌によるものです。比較的若い女性が罹患しやすく、とくに妊婦はホルモンの関係で発症しやすいといわれています。
原因
疲労や体力の低下、ホルモンバランスの変化、過度なセックスや腟洗浄のしすぎ、抗生剤などの薬の副作用によって、腟の自浄作用が低下することが原因です。タンポンの外し忘れや、糖尿病なども発症の原因になります。
症状
おりものが増え、下着に付着したり、悪臭や下腹部痛を伴ったりするようになります。外陰部がただれて赤くなることもあります。かゆみなどの症状はあまりみられませんが、炎症がひどいと排尿時に尿が染みて痛む、尿道付近に違和感があるなどの症状がみられます。
検査・診断
分泌物の細菌培養を行います。
治療
自然に治癒する場合もありますが、症状がつづくようであれば、抗生剤の飲み薬や腟錠が処方されます。薬が効けば2~3日で症状は治まります。軟膏などを使用する場合もあります。
セルフケア
予防
なるべく通気性のよい下着を選び、外陰部を清潔に保つことを心がけたうえで、抵抗力を落とさないよう体調管理を行いましょう。また外陰部への刺激を避けるため、石けんや生理用品なども刺激の少ないものを使うようにしましょう。
監修
Raffles Medical Clinic Hanoi 婦人科
秋野なな
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