かぜのあとのせきぜんそくに注意!

最終編集日:2024/3/7

せきぜんそくには、通常のぜんそくにみられる呼吸時の「ゼーゼー」という喘鳴(ぜんめい)や、呼吸困難といった症状はありません。症状は長引くせきのみです。たんを伴わないコンコンという乾いた空咳(からせき)が特徴で、そうしたせきが8週間以上続く場合は、せきぜんそくが疑われます。


●かぜがきっかけで起こることも

せきぜんそくは、かぜなどのウイルス感染や、アレルギーを引き起こす物質(アレルゲン)によるアレルギー反応などの刺激により、空気の通り道である気道(気管および気管支)が過敏に反応して炎症が起こると考えられています。そのため、かぜのあと、寒さや運動、飲酒、たばこの煙、精神的な緊張などがきっかけで、せきの症状が現れます。


●せきぜんそくを放置すると……

「せきだけだから」と侮ってせきぜんそくを放置するのは禁物です。なぜなら、せきぜんそくの約3割は「ぜんそく」に移行するといわれているからです。つまり、せきぜんそくは、ぜんそくの前段階といえます。せきが長引くときは、医療機関を受診しましょう。ただし、せきぜんそくの場合、胸部X線撮影や胸部CT撮影、呼吸機能検査、聴診では異常がみつかりません。必ず呼吸器専門医のいる医療機関を受診してください。


●せきぜんそくの治療

せきぜんそくの場合、通常のせき止め薬を服用しても効果は期待できません。治療の基本は、気道の炎症を抑える吸入ステロイド薬です。それに加えて、気管支拡張薬のβ2刺激薬が使われます。薬によってせきの症状は治まりますが、自己判断で薬をやめると、ぜんそくに移行することがあるので、医師の指示があるまで治療を続けることが大切です。

監修

保健同人フロンティアメディカルチーム

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