出血・内出血しやすい
最終編集日:2024/1/19
概要
血管が破れて出血すると、血液中の血小板や血液凝固因子が働いて止血します。何らかの原因でこの働きに異常が起こると「出血しやすい」「内出血が起こりやすい」状態になります。
出血というと、傷口からの出血、鼻血、歯肉(歯ぐき)からの出血、ぶつかったときの皮下出血などを思いがちですが、見えない場所でもさまざまな出血が起こります。下血、吐血、血痰、血尿なども出血です。また、脳内で出血が起こることもあります。
出血傾向が起こりやすくなる原因にはいくつかあります。
●加齢
年をとると血管自体がもろくなり、少しの衝撃ですぐに皮下出血を起こします。高齢者の手やうでにできる内出血を老人性紫斑といいます。
●血小板の異常
再生不良性貧血や急性白血病、骨髄異形成症候群、また、がんの骨髄転移や抗がん剤の影響で血小板が減少すると、出血傾向が起こります。ほかに、特発性血小板減少性紫斑病や全身性エリテマトーデスも同様の症状を現します。
●血液凝固因子の異常
おもに乳幼児の男児で起こりやすいのが血友病です。この病気は、ひじやひざ、股関節に出血が起こりやすく、痛みを伴います。
ほかにもアスピリンや、血液をさらさらにする抗血栓薬など、薬の影響で出血しやすくなることもあります。
出血傾向がつづく場合は自己判断せず、早めに医療機関を受診することが必要です。
受診の目安
救急車を呼ぶ・ただちに医療機関を受診
・吐血して呼吸が荒くなっている
・下血をしてショック状態になっている
・突然、これまで経験したことがない激しい頭痛に襲われた
医療機関を受診
・軽くぶつけただけで内出血を起こす
・鼻をかむとすぐに鼻血が出る
・歯磨きでいつも血が出る
・傷口からの出血がなかなか止まらない
様子をみる
・高齢で、よく内出血を起こす
・鼻をぶつけて鼻血が出た
セルフケア
出血傾向がある場合は、次のことに気をつけて生活をしましょう。
・転倒やけが、打撲に注意する
・切り傷やすり傷をできるだけつくらない
・歯磨きや鼻をかむときはあまり強く行わない
・排便時、強くいきみすぎないようにする
・常に出血していないか、内出血がないかチェックする
考えられる病気
監修
宮川病院 内科部長
宮川めぐみ
この傷病に関連したQ&A
身に覚えのない青あざが手足の甲にできる
女性/40代2024/11/05腕に点状の内出血をくり返す
女性/50代2024/02/27いぼが悪性化していないか心配
男性/40代2022/10/01母が急性骨髄性白血病で入院。どのような病気?
女性/40代2022/06/28
みんなの
歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談※が利用可能
※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。