母が急性骨髄性白血病で入院。どのような病気?
母が全身に倦怠感、発熱、出血傾向を訴え、病院の検査で「急性骨髄性白血病」と診断され、入院しました。これはどんな病気で、どんな治療をするのでしょうか?
女性/40代
2022/06/28
白血病は、未熟な白血球細胞が、骨髄(造血器)のなかで異常に増え、正常な細胞の増殖が抑えられてしまう病気です。増えている細胞の形態から、急性型は症状が急に、慢性型はゆっくり現れます。さらに、血球の性質から骨髄性とリンパ性に分けられます。未熟な白血球異常が骨髄内を占めてくると貧血、感染、出血などを起こすことがあり、その細胞が血液の流れにのって全身の臓器に入り込むと、臓器の働きが悪くなる可能性があります。これは適切な治療を受けることで寛解(かんかい:症状が抑まる、消失すること)が期待できます。
治療はガイドラインに沿いながら、個々の患者の年齢やからだの状態に応じて、完全寛解(症状や兆候が完全に抑えられた状態)を目標とする寛解導入治療が行われます。ただし、65歳以上の人は、からだの状態に応じて治療内容が考慮され、場合によっては、強度を弱めた寛解導入療法を取り入れることもあるようです。寛解導入療法は、抗がん剤を使った化学療法のほか、骨髄の働きが戻るまでの間に起こりやすい出血や感染に対する治療(必要時、無菌室など感染予防対策や感染に対する抗菌剤、輸血)など補助的な療法を組み合わせて行われることがあります。
治療に使われる薬剤や治療は、おおむね標準的な方法が決まっていますが、患者さんの年齢、病気の進行度、ほかの病気の有無、生活への影響度なども十分に検討され、最終的に治療の方針が決められます。病気のことを理解し、治療法などがよくわかるまで、本人はもちろん家族にとってもさまざまな気がかりや不安があるのは無理もないことだと思います。血液検査や検査結果を含む病気のタイプや病状、治療内容と今後の予測される経過や薬の副作用、入院期間など、疑問や不安に思うことは、主治医に遠慮なく話し、くわしい説明を受け、納得のいく治療を受けることをおすすめします。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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