薬による治療が必要となる血圧値の目安は?
最近、血圧が高く、起床後に測ると上が130台、下が90台です。受診をして、薬による治療を受けたほうがよい数値でしょうか。
女性/50代
2025/01/05
日本高血圧学会の診断基準では、受診の際に病院で測る診察室血圧が140/90mmHg以上、家庭で測定する場合は135/85mmHg以上の場合、高血圧症として治療を検討します。
一般的な治療は、血圧を下げる降圧薬の服用と、生活習慣の改善を組み合わせて行われます。治療の目的は、血圧を下げて、心筋梗塞や脳梗塞などの血管系障害や腎機能の低下などのリスクを下げることにあります。
降圧薬の服用開始時期は、血圧の値だけでなく、年齢、体重、喫煙の有無、脳や心臓の血管疾患・脂質異常症・糖尿病・慢性腎臓病などの有無によって、決定されます。
リスクの程度によっては、すぐには薬を用いず、塩分制限などの食事療法、運動療法、適正体重の維持、節酒、禁煙などの生活習慣改善を行い、1~3カ月後に再評価しながら再度、治療方針を決めていくこともあります。
なお、血圧は常に一定ということではなく、一般的に昼は高く、夜になると昼の1~2割低くなるという日内リズムがあります。そのため、最低でも自宅で2週間~1カ月程度続けて測定した平均値で判断されます。ご自身の血圧のパターンを知るために、自宅でリラックスしているとき、時間や姿勢など同じ条件で測定した数値を記録してみましょう。体調によっても変動することから、体調や状況なども合わせて記録することをおすすめします。
記録したメモを持参の上、血圧の専門診療科である循環器内科を受診し、今後の治療について相談されるとよいでしょう。
一般的に血圧が上がりやすい誘因は、ストレス(緊張)、塩分過剰摂取、野菜不足、家族歴(両親のいずれかが高血圧)、疲れや寝不足、体調不良、薬の副作用、温度差(暖かい室内と寒い屋外で温度差が大きい)、喫煙や飲酒、体重の増加などです。血圧を上げないための生活習慣改善を心がけましょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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