Question

胃痛や吐き気はピロリ菌に感染したときの症状?

食後に胃痛や吐き気といった症状があります。これはピロリ菌に感染したときに起こる症状でしょうか?

男性/50代

2023/01/28

Answer

ご相談の症状のみを手掛かりに、その原因を推測することは困難ですが、胃痛などを伴うおもな消化器疾患について、一般的なものを考えてみましょう。


胃は口腔で咀嚼(そしゃく)され、運ばれた食物を、消化酵素や胃液によって消化します。通常、胃の壁は粘膜などで守られ、胃酸の影響を受けない構造になっており、胃と食道の境目には、胃酸の逆流を防ぐ機能があります。しかし、食道や胃、横隔膜などの状態やその背景にある消化器疾患によって、痛みを感じることがあります。


胃潰瘍、十二指腸潰瘍

胃の内側は胃酸などの影響を受けない防御機能をもっていますが、ピロリ菌感染や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の使用などで防御機能が低下し、さらにストレスなどの刺激で胃酸分泌が多くなると、胃液が胃や十二指腸の粘膜を消化し、潰瘍ができます。十二指腸潰瘍は胃酸の分泌が多い若い方に多く、おもに空腹時にみぞおちあたりが痛みます。胃潰瘍は食後すぐに痛みを感じるほか、胸焼け、むかつきなどの症状が表れます。


ピロリ菌に感染すると、自覚症状はほとんどないものの、胃粘膜が慢性的に炎症して加齢とともに萎縮(萎縮性胃炎)が起こり、胃潰瘍や胃がんの発症要因にもなります。胃潰瘍・十二指腸潰瘍ともに、薬物療法を中心に治療を行います。


逆流性食道炎

胃酸が食道へ逆流し、食道粘膜が傷つけられ、ただれることで起こります。自覚症状は 

おもに胸焼けで、みぞおちあたりの灼熱感や、食道が強く収縮して胸の痛みを感じるこ

ともあります。胃もたれ、吐き気、のどの不快感、咳などが起こることもあります。


生活面での注意も必要です。早食いや満腹は避け、食後3時間程度は横にならない、また、胃酸分泌を促す油っぽい食事やチョコレート、コーヒー、炭酸飲料は極力避け、喫煙者は禁煙を。肥満は腹圧の上昇により胃酸の逆流を促すため改善し、ベルトや下着で腹部を締め付けないように。それでも改善しない症状は通常、薬物療法で治療します。


機能性ディスペプシア

内視鏡検査などで、胃の不快な症状を起こす原因がないにもかかわらず、症状が続く状態を総称した病名です。生真面目でストレスを感じやすい方に多く見られるようです。症状は食事時の胃もたれ、早期満腹感、食事と関係のないみぞおちの辺りの痛みや胸焼け、むかつき、お腹の張りなど、人によってさまざまです。おもに薬による対症療法を行います。


消化管の病気がなくても、胃の動きが悪いために胸やみぞおちの痛みを感じる場合もあります。飲酒や食べ過ぎ、香辛料・油など胃を刺激するものとり過ぎは、胃の機能を低下させます。胃痛を感じたら、禁酒、腹八分目にするなどの注意をすることが大切です。これらを実行しても改善しない場合、医師へのご相談をご検討ください。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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