尿たんぱく
最終編集日:2022/7/29
腎臓は血液中の不要な物質や老廃物、過剰な塩分などをろ過して、尿中に排出しています。たんぱく質などの生命活動に欠かせないものは再吸収されるため、通常、たんぱく質はほとんど排出されませんが、腎臓の機能に異常があると、多量のたんぱく質が尿中に漏れ出てきます(尿たんぱく)。尿に含まれるたんぱく質の有無を調べることで、腎臓や尿路(尿管・膀胱・尿道)の異常を見つける手がかりになります。
検査でわかること
検査は、採取した尿に試薬のついた検出紙を浸し、変色の具合で判定します。
陰性(-)であれば異常なし、陽性(+)であれば要注意~異常ありとなります。陽性反応が出た場合は、再検査もしくは1日分の尿中のたんぱく量を調べる定量検査を行います。
なかには、腎臓に病変がないのに尿たんぱくが陽性(+)になる場合があります。これは、生理的たんぱく尿といわれ、激しい運動をしたり、寝たきり状態で体位を変えたりしたときにみられる、病気ではない尿たんぱくです。
基準値
陰性(-)
(日本人間ドック・予防医療学会)
検査結果が陽性(+)の場合に考えられる病気
腎臓病(慢性糸球体腎炎、糖尿病性腎症など)、尿路感染症(腎盂腎炎、膀胱炎、尿道炎)、尿路結石など
監修
寺下医学事務所 医学博士
寺下謙三