糖尿病の定期検査で尿素窒素などに異常
糖尿病の治療中です。これまで、HbA1cや尿たんぱくなどが高く、検査でそれらの値を気にする程度でしたが、1カ月前の検査で、尿素窒素、クレアチニン、eGFR、ヘモグロビン、ヘマトクリット値も基準値から外れていると指摘を受けました。これは糖尿病も関係していますか?
女性/60代
2024/03/14
糖尿病の合併症の1つに糖尿病性腎症があり、腎機能を調べる検査には、たんぱく尿検査、尿素窒素(BUN)、クレアチニン、eGFRがあります。ご相談者は今回の検査で、これらの項目に異常が見つかったとのこと。以下、おもな項目について説明します。
●尿素窒素……体内で使われたたんぱく質の老廃物。腎臓の機能障害のほかに、食事のたんぱく質量、体調(下痢や嘔吐、発熱など)、ハードな運動などの影響を受けて、数値が高くなる場合がある。
●血清クレアチニン……血液中に一定量が含まれており、大部分は尿中に排出される。血液中の数値が高い場合は、腎機能が低下していることを示している。
●eGFR(推算糸球体濾過値)……腎臓が1分間にどれくらいの血液をろ過して尿を作れるかを示した推定値で、血清クレアチニン値と年齢、性別から計算される。一般的に、eGFRが60以下の場合、腎臓の専門医のもとで経過を診ることが推奨される。
●ヘモグロビン、ヘマトクリット……数値が低い場合は、貧血、出血、腎臓や肝臓の機能障害などさまざまな原因が考えられる。この値だけではどの臓器にどの程度の影響が出ているかを具体的に判断することは難しい。
今回の検査結果について、腎機能の改善のために治療が必要かどうか、糖尿病にどう影響するか、腎機能ならびに糖尿病の今後の治療方針など、知りたいことを具体的に主治医に質問してみてください。場合によっては、腎臓専門医への受診が必要になるかもしれません。あわせて尋ねるといいでしょう。また、食事や運動などの生活習慣についてもこれまで通りでよいか、聞いておきましょう。
糖尿病を管理するうえでは定期検査が欠かせません。定期検査は糖尿病の合併症を早期に発見し、治療・予防するためにも大切です。今後も主治医とともに、状態の維持・改善に努めてください。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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