Question

腎機能の数値が基準値を超えたときの生活改善法は?

健診のクレアチニン値が0.73mg/dL (eGFR:65.8mL)で、0.7mg/dL以下の基準値を外れ、B判定で要観察の結果でした。一時的な体調の状況で左右されるような数値ではないうえに、腎機能の値は一旦下がるとよくならないと聞いているので、非常に気になっています。泌尿器科などで再検査を行ったほうがよいのでしょうか? また、生活改善などのアドバイスもお願いします。

女性/40代

2023/01/13

Answer

健康診断を受け、クレアチニン値が基準値を外れていたので要経過観察の指示があったとのこと。腎機能を評価する数値はGFR(糸球体ろ過値)で、GFRの数値が下がることは腎機能の低下を意味します。GFRを実際に測定することは複雑な検査が必要で、健診では「推算糸球体ろ過値(eGFR)」が用いられます。eGFRはクレアチニン値と年齢・性別から、おおよその糸球体ろ過値を表した数値です。

「慢性腎臓病(CKD)診療ガイド2012」(日本腎臓学会)のeGFRによる重症度分類は以下のとおりです。

90以上:正常または高値

60以上90未満:正常または軽度低下

45以上60未満 軽度~中等度低下

30以上45未満 中等度~高度低下

15以上30未満 高度低下

15未満 透析治療開始を検討する時期、末期腎不全


ご相談者のeGFRの結果は「正常または軽度低下」に分類されるようですが、このほか、尿たんぱくなどの尿検査の結果も合わせて腎機能を評価します。一般に腎機能は加齢とともに低下する傾向がみられるので、腎臓の働きを保つため、生活面の注意点に気をつけ、予防を意識することはとても大切なことです。今できていることは継続し、そのほかはできることから始めるとよいでしょう。

●喫煙中の方は禁煙する

●アルコールはたんぱく質の吸収をよくするため、控えめにする

●過労に気をつけて、十分に睡眠をとり、規則正しい生活を心がける

●減塩を心がけ、練り製品などの加工食品には塩分が含まれるのでさらに味をつけないようにする

●血圧を定期的に測る(起床後から朝食前の測定がおすすめ)

●かぜなどの感染症予防に努める

●ストレスは上手に解消するなど対処しながら付き合う

●冷えに注意する

●適量の水分摂取を(1日3食とったうえで1000~1500ml/日が目安)

●食事は、主食と主菜、副菜をそろえ、できるだけバランスよく(1日3食で欠食しないことが大切)

●肥満予防(BMI25未満)に努める


今回の腎機能の所見は、経過観察の指示なので、医療機関受診や再検査の指示がなければ、指示通り対処し、次回の健康診断受診で経過をみる対応でよいでしょう。検査結果が気になる、医師に相談したい、再度検査を受けたいなど受診の希望があれば、内科の医療機関を受診するとよいと思います。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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