Question

変動する尿たんぱく値が心配

3年前の人間ドックで尿たんぱく値の異常を指摘され、その後、定期的に尿検査を受けています。尿たんぱくは異常がない(-)から(3+)まで変動が大きいです。クレアチニン値は高いときで、0.90mg/dLです。主治医は経過観察で十分とあまり説明してくれません。定期的な検査を受けるだけで大丈夫でしょうか?

女性/60代

2024/04/19

Answer

からだのコンディションによって、尿たんぱくの結果に変動があるようですね。尿たんぱくが微量の反応(±)は、疲れたときなどにみられることもありますが、(2+)や(3+)は少し多いように感じられます。

腎臓の機能をみる検査項目には、尿たんぱく、クレアチニン、糸球体ろ過率(GFR)、尿素窒素(BUN)などがあり、総合的に判断されます。クレアチニンは筋肉から出る老廃物で、腎機能が低下すると腎臓で処理できずに数値が上がります。GFRは腎臓で血液をろ過する働きをもつ「糸球体」が、どれくらいのろ過能力を保っているかを示します。 GFRは血清クレアチニン値と年齢・性別をもとに計算します。ご相談者のクレアチニン値0.90mg/dLで計算すると、腎機能は「軽度から中程度低下」と推定される状態です。


主治医のいわれるとおり、現時点では経過観察で大丈夫だと思われます。しかし、今の状況に、①だるさ・むくみ・血圧上昇などの自覚症状が出てきた、②尿たんぱくが(2+)以上が続く、③尿たんぱくに加えて、血尿も陽性(+)という変化がみられたら、腎臓の専門医を受診することをおすすめします。現在の主治医が腎臓専門医でない場合には、紹介してもらえると思います。

日々の生活で、腎臓をいたわる習慣を身につけることも大切です。ぜひ、以下のようなことを実践してみてください。


●減塩・腹八分目を心がける。

●水分は適度にとる。

●休養をとり、疲れやストレスをためすぎない。

●毎朝・毎夕の血圧測定を習慣化する。

●お風呂はぬるめ、40℃前後に。

●からだを冷やさないようにする。

●禁煙する。

●うがい、手洗い、マスクなどで感染症を予防する。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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