胸部X線検査

最終編集日:2022/7/29

胸部X線検査(胸部レントゲン検査)とは、胸部全体にX線を照射して平面撮影し、フィルムに濃淡の像を写し取る検査です。


検査でわかること

肺や心臓、大動脈、脊椎などの胸部の臓器写真から、呼吸器と循環器の形や病変を調べます。
空気が多い部分はX線を通しやすいため、胸部のX線撮影は全体に黒っぽく写ります。そこに白っぽく写る影が認められれば、何らかの異常があると考えられます。また、臓器などの形や大きさの異常も写真から推測できます。


胸部X線検査の所見

検査結果は、その部位に形や大きさの変化、異常な影がなければ、所見なし(異常なし)と判定されます。


異常な所見があった場合に疑われる病気

・呼吸器のおもな病気
肺結核、肺炎、肺がん、肺膿瘍、肺気腫、気胸、胸水、肺線維症など
・循環器のおもな病気
心肥大、大動脈瘤、心不全、大動脈硬化症など
・脊椎や骨のおもな病気
側彎症、骨折など


X線写真は一方向のみの画像で、肋骨や血管など正常な構造の重なり合いのなかで評価するため、正常か異常かを判断しにくい場合もあります。検査結果では、明らかな異常所見以外に、念のため精密検査をすすめる判定も多く含まれています。また、最近ではX線CTやMRIなどの高度な検査も比較的手軽に行えるようになり、この検査の重要度は低くなりつつあります。
病気のリスクを早めに発見するためには、判定を軽視せず医療機関を受診することが大切です。

監修

寺下医学事務所 医学博士

寺下謙三

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