眼圧検査

最終編集日:2022/7/29

眼球内を満たす房水という液体は、産出と排出のバランスを保ちながら循環しています。この房水による眼球内の圧力が「眼圧」で、眼のなかで産出される房水の量が増えたり、排出される量が減ったりすると眼圧が上がり、逆の場合には眼圧は下がります。眼球を球形に保ったり、血流をスムーズにするためには一定以上の眼圧が必要ですが、眼圧が高すぎると視神経が傷つくなどの障害が出てきます。


検査でわかること

房水の圧力を測定する眼圧検査は、緑内障を調べる目的で行われることが多いです。角膜に圧縮した空気を吹きつけて、角膜のへこみ具合で眼圧を計測する非接触眼圧計と、麻酔薬を点眼して、プリズム圧平面で角膜中央に直接触れて眼圧を計測するゴールドマン眼圧計があります。


眼圧の基準値

10~20mmHg
(日本眼科学会)


ただし、眼圧は1日のなかでも変動があるため、単純にこの基準値だけでは正常と異常の判定がむずかしいとされています。


基準値から外れた場合に疑われる病気

・高い場合:緑内障、高眼圧症、ステロイド点眼薬使用など
・低い場合:網膜剥離、脈絡膜剥離、虹彩毛様体炎など


また緑内障には、眼圧が正常である正常眼圧緑内障というタイプも日本人には多く、眼圧検査の結果にだけ頼らず、症状やそのほかの検査(視力検査、眼底検査、視野検査など)とあわせて総合的にみていく必要があります。

監修

寺下医学事務所 医学博士

寺下謙三

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