高眼圧症の治療開始のタイミングは?
一昨年、高眼圧症と診断されました。眼圧は22~24㎜Hgで、さらに強度近視のため、今後、緑内障になるリスクが高いと医師に言われました。昨年、今年と年1回の眼底検査や視野検査を受けています。医師は眼圧が25以上になったら治療を考えるとのことですが、心配です。せめて自分で緑内障を予防できる生活習慣を実践したいと思います。
男性/40代
2023/08/19
正常の眼圧は、10~20㎜Hgです。眼圧は目の中の房水という水の量によって調整されています。房水の量が多くなると眼圧が上がってしまいます。原因として、房水の出口にある線維性の部分(線維柱帯)の通過性が低下し、目詰まりを起こすことや、隅角と呼ばれる排水路にあたる部分が狭くなるなどが挙げられます。眼圧が高い状態が続くと、視神経を障害し「緑内障」を引き起こします。
高眼圧症とは、眼圧は高値(21㎜Hg以上)ですが、隅角が狭くなっていない「正常開放隅角」で、視野および視神経などに明らかな異常がない状態をいいます。一般的に自覚症状はありません。
リスク因子として、家族に緑内障の人がいる、加齢、強度近視、薄い角膜厚などが知られています。
高眼圧症の場合、早期に治療すべきかについては、意見が分かれるところですが、上記のようなリスク因子をもつ人には、早期に治療を開始してもよいが、リスク因子のない人には、経過観察のみでよいとされています。リスク因子がない場合、一般的な目安として、眼圧が30㎜Hgを超えたら治療を開始すべきと考えられています。治療は、眼圧を下げる点眼薬を用いることになります。
ご相談者は強度の近視があるものの、眼科の主治医がまだ治療開始のタイミングではないと判断されたので、しばらくは検査のみで様子をみられてはいかがでしょうか。
眼圧の上昇を防ぎ、緑内障のリスクを減らすために、日常生活で次のようなことに留意されるとよいでしょう。なお、眼圧についてあまり心配しすぎるのもよくありません。趣味などで上手にストレスを発散することも大切です。
●首周りを締めつけるような衣類は避ける。
●長時間うつむいて仕事や作業をするのを控える。
●1L以上の水分を一度にとることを控える。
●コーヒーや紅茶など、カフェインの入った飲み物を大量にとらない。
●禁煙する。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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