緑内障の治療と日常生活での注意点は?
緑内障の治療についてと、日常生活の注意点を教えてください。
女性/20代
2022/06/21
緑内障は、目の視神経が侵され、徐々に視野(ものが見える範囲)が狭くなる病気です。視神経は一度障害を受けると回復せず、また、失明に至るケースもあるため、緑内障について正しく知ることは、健康を保つうえでとても重要です。
視神経は、私たちが目で見た情報を脳に伝える働きをしており、その視神経が侵される原因には、眼圧の上昇(目の内側からかかる圧力で目の硬さを維持している)があります。しかし、眼圧が上昇しても、視神経が損傷しても、ほとんど自覚症状として感じることはないので、検査で早めに異常を見つけることがとても重要です。年代が上がるにつれ、緑内障にかかる人は増えてくるので、40歳以上になったら、年に1回は緑内障の検査を受けることがすすめられています。
緑内障は治る病気ではありません。治療は進行を遅らせて、生涯にわたり視機能を保つことが目的で、生涯通院することになります。診断を受けると落ち込む人も多いのですが、無理のない治療方法、通院状況をお互いに考え、緑内障と上手につき合っていくことが重要です。緑内障の治療には、薬物治療(目薬と内服薬)、レーザー治療、手術療法があります。
緑内障には大きく分けると5つのタイプがありますが、タイプによって選ばれる治療はそれぞれ異なります。治療は長期にわたって行う必要があり、自覚症状がないからといって、勝手な中断や医師の指示どおりに薬を服用しないことは大変危険です。
日常生活では、定期検査、医師の指示どおりの受診、目薬、内服を行うほかは、嗜好品や運動などもとくに問題ありません。またよく、目を使ってよいかと聞かれますが、目を使っても緑内障は悪化しません。つまり、まったく今までどおりの生活でよいのです。
点眼治療の場合は、きちんと点眼をしつづけて、検査も受けつづけること、手術後も定期検査を継続することが重要です。じっくり治療に専念し、仕事や生活パターンを変えず、焦らず過ごすことが重要です。あまり思い悩まず、趣味などで上手にストレスを発散し、精神的にも肉体的にも負担の少ない健康的な生活を目指すとよいでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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