歯周病予防

最終編集日:2022/3/30

口腔ケアの目的は、口のなかの細菌や汚れを取り除き清潔にすることに加え、口腔機能を維持・向上させることです。口の健康は、全身の健康状態の維持・向上にもつながります。
全身に影響を与える歯の病気といえば「歯周病」です。
歯周病は、歯周病菌の増殖で歯肉が炎症を起こして、放っておくと歯が抜けたり、あごの骨(歯槽骨)が溶けてしまったりする病気です。口内で歯周病菌が増殖すると誤嚥性肺炎にかかりやすくなったり、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、脳梗塞などをひき起こしたりするリスクが高まります。また、糖尿病や骨粗鬆症などのリスクも高まると考えられています。
歯周病の原因は、歯磨きなどで取り残した歯垢です。歯周病菌は歯垢で繁殖しますので、歯磨きをしっかり行い、歯垢をためないことが一番の予防策です。
歯周病予防のための口腔ケアを紹介しましょう。


歯みがき(ブラッシング)

歯みがきの前にうがいをして、大きな食べかすなどを取り除きます。
歯と歯ぐきの境目に歯ブラシの毛先をあて、軽い力で小さく動かします。みがき残しのないように、1~2本ずつ小刻みにみがきます。きちんと歯ブラシの先があたっているか、鏡で確認しながらみがくといいでしょう。
デンタルフロスや歯間ブラシも使うとよいでしょう。


舌のケア

舌用のブラシや軟らかい歯ブラシを使って、舌のケアも行いましょう。舌苔がある場合は無理にきれいにしようとはせず、何日かかけてゆっくりケアを行いましょう。
無理に舌苔を取ろうとすると舌の表面に傷を付けてしまうこともあります。舌のケアは毎日ではなく月に数回行うとよいでしょう。


口腔ケアは、私たちのQOL(生活の質)に大きく関係し、食べる、呼吸をする、話すなど口内機能を健康に維持するためにとても重要です。毎日の口腔ケアに加えて、むし歯がなくても定期的に歯科検診を受け、歯科医師や歯科衛生士による検査や治療を受けることも忘れないようにしましょう。

監修

あしかりクリニック院長

芦刈伊世子

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