「疲れ」は心と体のSOS
最終編集日:2022/1/28
疲れは誰もが日常的によく経験する身近な症状です。「年だから」と思ってしまうこともありますが、心や体からのSOSサインである場合も。「疲れたな」と感じたときに、適切に対処することが速やかな回復につながります。対策では、回復のために毎日の食事を整えることと適度な休息や気分転換を行うことがポイントです。
食事に関しては、朝食を毎日とること。主食・主菜・副菜の揃ったバランスのよいメニューを心がけることで、疲労の回復に必要なエネルギーや栄養素が補給されます。ビタミンB1などのビタミン類が不足すると、摂取したエネルギーを体の細胞に十分供給できず疲れやすくなることがあるため、注意しましょう。
エネルギー源になる糖質とビタミンB1がとれる食品としては、玄米や胚芽精米、雑穀、全粒粉パンなどの精製度の低い穀類のほか、豚肉やレバー、うなぎ、大豆、豆腐などがあります。ビタミンB1の働きを助けるアリシンを含む、ねぎやにら、たまねぎなど使った料理を添えるとより効果的です。
また、クエン酸には、疲労物質である乳酸を分解する働きがあります。レモンを調味料に使ったり、デザートにグレープフルーツなどのかんきつ類、いちご、キウイなどを取り入れたりするのもよいでしょう。栄養ドリンクや健康食品などの摂取は、本質的な疲労回復にはならないことが多いので、過度の期待は禁物です。
休息や気分転換としては、睡眠時間やリラックスできる時間を確保して、負担にならない程度の運動や趣味で気分転換などを行うことで、単なる疲れであれば自然にとれることがほとんどです。逆に夜更かしや過度の飲酒、バランスの悪い食事、オーバーワークといった生活面での負担が続けば、単なる疲れでも慢性化してしまいます。
慢性的な疲労は、さまざまな病気を招くことにもつながりかねません。生活面で気をつけていても、疲れがとれない、他の症状を伴う、日常生活に支障を感じているなどの場合は、早めにかかりつけの内科などを受診するようにしてください。
監修
保健同人フロンティアメディカルチーム
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