コロナが重症化する基礎疾患とは?

最終編集日:2023/1/30

新型コロナウイルス感染症の流行から早3年。さまざまな情報にふれる中で「基礎疾患」という言葉をよく耳にするようになりました。感染症を重症化させる可能性のある「基礎疾患」には、一体どのようなものがあるのでしょうか。


●基礎疾患って何?


すでにある病気を患い、通院や入院をしている方を「基礎疾患のある人」といいます。新型コロナウイルス感染症について、厚生労働省は以下の病気や状態を「基礎疾患」と定義しています。

・慢性の呼吸器の病気

・慢性の心臓病(高血圧を含む)

・慢性の腎臓病

・慢性の肝臓病(肝硬変など)

・インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病または他の病気を併発している糖尿病

・血液の病気(ただし鉄欠乏性貧血を除く)

・免疫の機能が低下する病気(治療や緩和ケアを受けている悪性腫瘍を含む)

・ステロイドなど、免疫の機能を低下させる治療を受けている など

(一部抜粋)


●なぜ基礎疾患で重症化?


新型コロナウイルス感染症は、肺炎を起こす可能性のある疾患です。そのため、すでに肺や呼吸器の病気を持っている人は、重症化しやすい傾向にあるといわれています。

また新型コロナウイルスに感染することで、無症状の人や若い人でも血管内の血液が固まる「血栓症」を起こすリスクがあることはよく知られています。動脈硬化のある人、高血圧や腎臓病、糖尿病の人はこのリスクがより高まるので危険です。さらに、罹患に伴う血栓症のリスクの高い状況は、半年から1年近くも続く可能性があるといわれているので、十分に注意しなくてはなりません。


コロナ下の生活が続く中で、新型コロナウイルス感染症を取り巻く状況は日々変わっていきますが、重症化リスクが軽減したわけではありません。健康の維持を心がけ、引き続き基礎疾患の治療や感染対策を行い、感染症から身を守りましょう。


※2023年1月30日時点の内容です。

監修

東邦大学 医学部 東洋医学研究室 准教授

田中耕一郎

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