子どもに嘔吐と水様性の便が出たが食中毒か

家族の症状や発症までの期間など、くわしい状況と、さらには便の検査（細菌培養）の結果がわからないと原因がはっきりしないのですが、食中毒の可能性はあります。食物アレルギーも否定できませんが、ここでは食中毒についてお答えします。食中毒の中で原因として多いのは、腸炎ビブリオ、サルモネラ、黄色ブドウ球菌、腸管病原性大腸菌（O157を含む）、カンピロバクターです。このうち腸炎ビブリオは海水中にもいるので、魚介類からの食中毒では最も疑われます。腸炎ビブリオでは潜伏期間（発症までの期間）が6～12時間と短いことも特徴です。しかし、O157が調理した手を通じていろいろな料理で感染することでもわかるように、腸炎ビブリオに限らず、ほかの病原体も考えられます。原因がなにであっても、嘔吐と水みたいな便で、食中毒も疑われるなら、なるべく早く小児科医を受診してください。便が感染力を持っている可能性が高いので、周囲の人は石けんでよく手洗いをしてください。