総コレステロール
最終編集日:2022/7/29
人のからだには、脂肪酸を含んだ水に溶けない脂質が存在し、とくに神経組織、脂肪組織に多く含まれています。食事からとった脂質はおもに小腸で消化され、合成されて形を変え、体内で重要な役割を果たしています。体内の脂質は大きく中性脂肪、コレステロール、リン脂質、脂肪酸の4つに分けられます。
コレステロールは、細胞の膜を形成したり、腸内での脂肪の消化に必要な胆汁酸や性ホルモンを生成したりする大事な成分です。
おもに肝臓でつくられるため、肝機能が低下すると、コレステロールの合成能力が低下して、総コレステロールが低下します。多くなりすぎると動脈の壁に沈着し、動脈硬化をひき起こす要因となります。
総コレステロール(TC)は、LDLコレステロールと中性脂肪に含まれるコレステロール、そしてHDLコレステロールの合計値で示されます。それぞれの数値の高低も重要です。
検査は血液を採取して、血中の量を測定します。
基準値
130~219 ㎎/dL
(日本予防医学協会)
基準値より高い場合に疑われる病気
動脈硬化症、脂質異常症、閉塞性黄疸、ネフローゼ症候群、甲状腺機能低下症など
基準値より低い場合に疑われる病気
急性肝炎、肝硬変、栄養吸収障害、甲状腺中毒症(甲状腺機能亢進症)など
監修
寺下医学事務所 医学博士
寺下謙三
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