LDLコレステロール値と骨密度の改善のためにできることは?
健康診断で総コレステロールとLDLコレステロールは基準値より高め、骨密度は同年代の平均以下と指摘されました。改善のためのセルフケアについて教えてください。
女性/50代
2023/01/14
コレステロールは脂質の一種です。からだに必要なコレステロールの2〜3割を食事から摂取し、7〜8割が体内で合成されます。通常は食事の摂取量に応じて体内で調整が行われるものの、生活習慣や加齢により調整がうまくいかなくなると脂質異常を起こすことがあります。特に女性は、女性ホルモン分泌の減少によりコレステロール値が高くなることが知られています。重要なのは動脈硬化の要因であるLDL(悪玉)コレステロールを増やさないことです。総コレステロールの増加予防にもなります。
運動習慣は肥満を防ぎ、脂質代謝異常のリスクを下げることがわかっています。また食事面では、魚の脂にはLDLコレステロールが必要以上につくられることを防いで、血液をサラサラにする効果があるといわれています。このほか、食物繊維が多い大豆製品、野菜、海藻類、玄米など精製度の低い穀類、きのこ、いも類などは適切にとるよう心がけましょう。一方、バターやマーガリンなどの動物性脂肪のとり過ぎには注意が必要です。
続いて骨密度についてです。骨密度が低下して骨がもろくなると、骨折しやすい病気「骨粗鬆症」になってしまいます。骨密度を調べるにはさまざまな検査方法があるものの、通常は「YAM」と呼ばれる若年成人平均値(20〜44歳)の80%以上などの条件を満たせば正常と診断されます。骨密度を高めるにはカルシウムの摂取に加え、たんぱく質、ビタミンD、マグネシウム、リンといった骨の健康のために必要な栄養素をとることが大切です。①主食(ごはん、パン、麺類)、②主菜(肉、魚、卵、大豆)、③副菜(野菜、きのこ、いも、海藻)のそろったバランスのよい食事を心がけましょう。特に主菜の大豆料理、副菜の緑黄色野菜や海藻類はカルシウムがとりやすくなります。また、カルシウムを豊富に含む牛乳や乳製品の摂取も効果的です。牛乳は1日コップ1杯(約200mL程度)が目安です。脂質が気になる場合は、低脂肪のものを選ぶとよいでしょう。骨ごと食べられるちりめんじゃこなどの小魚も良質なカルシウム源となりますが、塩分が多いためとりすぎには注意しましょう。
また、適度な運動によって骨に刺激を与えると、骨の細胞が活性化し骨量が増加するといわれています。散歩や水泳をはじめ、階段の利用、床の拭き掃除などでも効果があるため、日常生活のなかでできるだけからだを動かすことを意識して継続することが大切です。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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