脚気

かっけ

最終編集日:2022/4/1

概要

脚気とは、エネルギー代謝に不可欠なビタミンB1が不足することで起こる病気で、倦怠感や食欲不振のほか、末梢神経障害や心疾患をひき起こします。心不全によって心臓機能の低下や不全を併発した場合は、脚気心(かっけしん)と呼ばれ、最悪の場合、死亡に至ることもあります。

原因

脚気はビタミンB1不足が原因です。ビタミンB1が不足する要因には、偏った食生活や過剰なダイエット、大量飲酒、妊娠中の栄養不足などが挙げられます。

ビタミンB1は、飲食物に含まれる糖質をエネルギーに変えるのに不可欠な栄養素です。穀物類、豚肉、レバー、豆類に多く含まれていますが、調理の過程で失われやすくからだに吸収されにくいこともあり、意識してとる必要があります。ジャンクフードやインスタント食品などに多く含まれる糖質やアルコールの分解には、多量のビタミンB1が必要となるため、それらの食品を大量にとりつづけていると、ビタミンB1が不足し、脚気をひき起こすことがあります。

まれに遺伝的要因として、食物中チアミン(ビタミンB1の別名)の吸収困難があります。


症状

初期には、倦怠感や食欲不振などが現れます。次第に手足のしびれ、手足に力が入らない、感覚が鈍くなる、言葉を発しにくいなどの神経障害による症状が現れ、筋力低下などにより歩行が困難になることがあります。また、心臓機能の低下により下肢にむくみなどが生じたり、呼吸困難や胸の苦しさを起こす脚気心が現れ、心不全を発症することもあります。

検査・診断

診断は、既往歴や食生活などの問診に加え、血液検査でビタミンB1の数値を測定します。血液検査の数値が低く、すでに筋力低下など神経や心臓に関する症状が出ている場合は、ビタミンB1を投与してその症状が改善するかどうかを判断し、さらに重症度を判断する検査や膝蓋腱反射のテストを行い診断します。また、ビタミン吸収に障害があるなど持病がある場合は、さらに心エコーや心電図などの検査を行うこともあります。

治療

多くの場合は、不足しているビタミンB1を内服薬や点滴などで補充することで、症状が改善します。しかし、長年のアルコールの過剰摂取による胃の機能低下やビタミン不足、拒食症などによって極端に肉類を避けていたなど、栄養不足以外の原因でビタミンB1の不足に陥っている場合は、原因となっている病気の治療も並行して行いながら、経過を観察します。

セルフケア

予防

脚気を予防するには、ビタミンB1を多くとることが大切です。ビタミンB1は、豚肉、うなぎ、玄米、大豆、ドライイースト、青のり、きな粉などに多く含まれます。野菜ではモロヘイヤやブロッコリー、果物ではアボカドやパイナップルです。ビタミンB1の吸収を高める成分であるアリシンが豊富な玉ねぎ、にら、にんにく、長ネギを一緒にとると効果的です。

監修

医療法人青泉会下北沢病院 糖尿病センター長

富田益臣

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