心のクリニックの受診のコツ ~心療内科と精神科

最終編集日:2023/10/30

メンタルの不調を感じたとき、専門家の力を借りることは大切なアクションです。しかし、一般の診療科に比べて受診のハードルを高く感じたり、どのような診療が行われているのか不安に思ったりして、なかなか最初の一歩が踏み出せないという人も多いのではないでしょうか。心のクリニックの特徴を知り、適切な治療を受けるためのヒントを紹介します。


●心療内科と精神科


〈心療内科〉……ストレスなどの要因で現れるからだの不調を治療します。吐き気や頭痛、胃痛や腹痛、下痢や便秘、ぜんそくや自律神経の乱れなどをおもに扱います。

〈精神科〉……心の症状や心の病気そのものを治療します。不安や落ち込み、イライラ、眠れない、幻聴や幻覚といった心の症状を扱います。精神神経科も同様です。


からだの不調と心の不調、どちらがより気になるのかを考えて受診先を決めるとよいでしょう。精神科と心療内科の両方をあわせもった医療機関もあります。クリニックによっては、例えば、うつ病を多く診ているなどの専門性や得意な分野があるため、サイトなどで医師のプロフィールや医療機関の特徴を調べてみることもおすすめです。

もし迷う場合は、医療機関に電話で問い合わせてみてはいかがでしょうか。心のクリニックは予約診療が一般的なので、電話予約の際にご自身の症状をしっかり伝えることが適切な科への受診にもつながります。


●どのような診察が行われるか?


心のクリニックの特徴は、医師とのやりとり(問診)が中心になることです。他の病気のように、患部を見たり触ったりすることはできません。そこで、原因や経緯を把握するために、患者さんの話を聞きながら、いま心身に起きていることはいつからなのか、どのような経緯で始まったのかなどを丁寧に聞いてくれるのが一般的です。

特に初回は、時間がかかるケースがあるため、時間に余裕を持って予約をとるとよいでしょう。


初対面の医師を前に頭が真っ白になるかもしれない、上手に話せるかわからない、などと不安に思うかもしれません。その場合は、伝えたいことや、困ったり悩んでいることなどを書き出しておくとよいでしょう。限られた診察の時間を有効に過ごすためにも、伝えたいことをまとめておくのは大切なことです。あとから「あれを言い忘れた」などと後悔しないためにも、また適切な治療を受けるためにも、事前に準備することがおすすめです。


どのような医療でも患者さんと医師の信頼関係は大切です。医師との相性ももちろんありますが、まずは目の前の医師を信頼し、自身の悩みや問題をしっかりと言葉にして伝えてみましょう。

監修

保健同人フロンティアメディカルチーム

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