睫毛乱生(逆さまつげ)

しょうもうらんせい・さかさまつげ

最終編集日:2023/1/16

概要

睫毛乱生とは、逆さまつげの症状のひとつで、本来、外向きに生えているまつげが、内側に向かって生えている状態をいいます。まつげが眼球の表面にあたると異物感を感じます。さらに目の角膜が傷ついてしまうと、視力障害につながることがあります。

乳幼児から成人まで性別や年齢に関係なく発症し、原因となるまつげが多数の場合もあれば、1本のみで起こることも。軽度であれば、定期的にまつげを抜いたり、点眼薬による角膜の保護などを行います。症状が重い場合は手術を行うことがあります。

原因

まつげが内側を向く原因には、まぶた自体が眼球方向にまくれ込んでいる眼瞼内反(がんけんないはん)と、毛根からのまつげが眼球側に向かって生える睫毛乱生とがあります。睫毛乱生は、眼瞼縁炎(がんけんえんえん)や、外傷などによるまつげ毛根部の炎症によって発症するケースがほとんどです。毛穴に炎症が起きたために、一部のまつげの生える方向が乱れ、目に触れることで起こります。

(左)正常なまつげと(右)睫毛乱生(逆さまつげ)
(左)正常なまつげと(右)睫毛乱生(逆さまつげ)

症状

睫毛乱生ではまつげが眼球に触れることで、まばたきが異常に多い、光が異常にまぶしくなる、目が赤くなる、目やに、流涙、目の異物感、痛みなどの症状が現れます。重症になると本来透明である角膜が濁った状態となり、視力の低下をひきおこす場合もあります。

検査・診断

睫毛乱生の検査・診断は、問診と視診で行います。まぶたの状態を観察し、まつげが眼球に接触していることや、どの程度の傷が角膜についているかを確認します。

治療

睫毛乱生は、まつげを抜くことで一時的に症状は改善しますが、まつげが生えると同じ症状をくり返します。さらに、まつげの抜毛をくり返すと、炎症をひきおこしたり、より太い毛が生えてしまうこともあります。そのため、睫毛乱生の治療では、ヒアルロン酸などの角膜保護剤や抗生剤の点眼薬によって経過を観察します。

重症の場合は、手術による治療を検討します。具体的には、電気分解やレーザーを用いてまつげの毛根を焼却してまつげが生えてこないようにしたり、冷凍凝固や、まぶたのなかに糸を縫い込み、まつげの根元を外側に起こす埋没法、皮膚と皮下組織を切除して縫いつける切開法などがあります。

セルフケア

予防

まつげを定期的に抜いたり、手術による治療にも抵抗感があったりする場合、ビューラーでまつげをカールさせて、一時的に目のなかに入らないようにすることがあります。上まぶたは通常のビューラーでよいですが、下まぶたは幅の狭い部分用ビューラーを使用します。ただ、炎症がある場合には症状を悪化させる可能性もあるため、必ず眼科医に相談して行いましょう。

監修

井上眼科病院 院長

井上賢治

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