コロナ下の冬をのりきる! シニアの心身を元気に保つ生活習慣6カ条
最終編集日:2022/11/14
新型コロナウイルス感染症の流行から、まもなく3度目の冬を迎えます。少しずつ以前の生活に戻りつつある反面、長く続く自粛生活をきっかけに家に引きこもりがちになってしまうと、心とからだのはたらきが低下してしまいます。高齢者の場合、社会的交流の制限は、フレイル(心身機能の低下によって要介護となる危険性が高まっている状態)や認知機能の低下を進行させてしまう恐れがあります。心身の健康を保ちながら、コロナ下を、そしてこの冬を乗り切るために気をつけたいポイントをご紹介します。
1:「ちょい活」でちょこちょこ動く
散歩、階段の昇り降り、筋トレやストレッチなど、意識的にからだを動かすことが要介護化の予防につながります。1回10分未満のちょっとした活動(ちょい活)でも積み重ねることが大事。1日で合計30分を目標に実践してみましょう。
2:電話やメールで交流を保つ
外出の予定がない日こそ、積極的に連絡を取ることが大切です。社会とのつながりが多いことは、たばこを吸わない、太りすぎない、運動するといった生活習慣よりも強く長寿に影響しているとの報告もあります。また、離れて暮らす高齢の家族には若い人のほうから積極的にコンタクトを取りましょう。高齢者の方は「若い人は忙しいから」「邪魔をしたら申し訳ない」と自ら連絡をとるのは控えがちです。電話やメッセージなどで週に数回、定期的にコミュニケーションをとると喜ばれるでしょう。
3:声を出して笑う
声を発することで脳の血流が増し、また、黙っているよりも気持ちが明るくなるものです。誰かと交流できない日は「お口の健康体操*」を実践してみるのもよいでしょう。また、お笑いなどを見て声を出して笑う、笑顔になることもとてもよいことです。
*YouTube「東京都介護予防・フレイル予防チャンネル」にて公開。
4:日光に当たる
日光に当たることで、皮膚ではビタミンDがつくられます。ビタミンDは、カルシウムの吸収や筋たんぱくの合成を促進するため、適度な日光浴は筋肉や骨の健康の観点からも重要です。夏場では3~5分程度、冬場では20分程度の日光浴を目安にしてみましょう。ビタミンDが多く含まれる魚介類などを積極的に食べることもおすすめです。朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、規則正しい生活習慣につながります。朝、起きたらまずはカーテンを開けて日光を浴びることを習慣化してみましょう。
5:多様な食品を食べる
旬の食材や温かい料理を積極的にとりましょう。少量でも多様な食品を食べることが、栄養不足予防のポイントです。宅配や配食サービスを上手に取り入れて、食事を楽しむことも大切です。また食事の前はガラガラうがいなどの口腔ケアも忘れずに行ってください。
6:からだを温める
寒いからとじっとしていると筋力が低下し、ますますからだが冷えてしまいます。食事をする、ちょい活をする、入浴などでからだを温めることが大切です。また、冬に怖いのがヒートショックです。急激な温度の変化で血圧が上下すると心臓や血管に大きな負担がかかり、命にかかわる病気をひきおこすこともあります。風呂場、脱衣所、トイレ、廊下などをポイントに、室内の温度差を少なくするように気をつけましょう。
東京都健康長寿医療センター研究所のサイトでは、在宅時の健康づくりを応援する「本日の8ミッション」を紹介しています。適度な運動、十分な栄養、ストレス解消、健康管理について家でできる8つの行動目標を4種類公開しているので、まずは1週間チャレンジしてみましょう。
※2022年11月10日時点の内容です。
監修
東京都健康長寿医療センター研究所
清野 諭
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