嘔吐物の正しい処理方法

最終編集日:2022/10/29

体調が悪いときに吐いてしまうことは、誰でも一度は経験したことがあると思います。でも、後片付けの際にはご注意を。感染性胃腸炎などが原因の場合、掃除の方法を間違えると、家庭内に感染を広げることに。

これからの寒い時期に発生が増えるノロウイルス感染症が疑われる場合の嘔吐物の安全な処理方法についてご紹介します。


まず、嘔吐の原因がノロウイルスの可能性がある場合、吐いたものや汚れた衣類などの取り扱いの際にウイルスが飛び散らないように注意をする必要があります。吐物を処理する際は、マスクや使い捨ての手袋などを着用するとよいでしょう。


付着した汚物はペーパータオルなどで処理し、汚れた衣類は洗剤を入れた水の中で静かにもみ洗いを。下洗い後の消毒は、85℃、1分間以上の熱水洗濯が適しています。十分にすすいだ後、乾燥機を使用するとより殺菌効果が高まります。大きな布団など、洗濯が難しいものは、よく乾かした後でスチームアイロンや布団乾燥機を使用すると効果的です。


洗濯をした洗面所や風呂場、汚れた床などは次亜塩素酸ナトリウム液で消毒し、その後洗剤を使ってよく掃除をしてください。次亜塩素酸ナトリウム液は、市販の塩素系漂白剤などを希釈してつくることができます。トイレのドアノブ、便座や手すりなどの、人が多く触れる場所の消毒用には0.02%(200ppm)、嘔吐物が付着したものの処理には0.1%(1000ppm)の濃度の希釈液が適しています。


なお、ノロウイルスに感染した後、下痢などの症状がなくなっても通常1週間程度、長い場合では1カ月程度ウイルスが排泄されています。そのため、症状がある間はもちろんですが、症状がなくなった後も手洗いなどの感染予防対策を徹底。食品を取り扱う作業などは、しばらく避けるようにしてください。

監修

保健同人フロンティアメディカルチーム

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