RSウイルス感染症に特効薬はある?

2025/03/14
RSウイルス感染症に特効薬はありますか? どのような治療法が一般的に行われているのでしょうか?
この質問への回答
川崎医科大学 小児科学 特任教授 中野貴司
RSウイルス感染症は、RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)に感染して起こる、乳幼児に多い呼吸器の感染症です。
RSウイルス感染症には特効薬がないため、治療の基本は症状を和らげる対症療法になります。症状に応じて、発熱があれば解熱薬、呼吸困難があれば酸素投与、脱水に対しては点滴などが用いられます。
生後2歳までにほぼ100%の子どもがRSウイルス感染症に一度は感染するとされ、かかっても終生免疫は獲得されず、その後も何度も感染を繰り返すことが多いです。ただし、かかる回数を重ねるうちに症状は軽くなるとされています。
RSウイルスに感染すると、4〜6日ほどの潜伏期間を経て、くしゃみ、鼻水、軽いせき、発熱などのかぜのような症状が数日間続きますが、ほとんどの場合は安静にし、症状に応じた対症療法を行えば自然に治ります。
ただし、乳幼児や高齢者、気管支ぜんそくや慢性閉塞性肺疾患(COPD)、心疾患などの基礎疾患がある人は重症化しやすいので、せきや息切れなどの症状がひどい場合は、すぐに医療機関を受診してください。
※2025年2月19日時点の内容です。


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