フレイルとは? ロコモとは違うもの?

最近「フレイル」という言葉を耳にすることが増えましたが、どのような状態を指すのでしょうか? ロコモティブシンドロームとは違いますか?
この質問への回答
東京都健康長寿医療センター研究所 研究副部長 笹井浩行
フレイル(虚弱)とは、加齢により身体機能や認知機能などが低下した状態のことで、「健康」と「要介護」の中間の段階をいいます。フレイルが進むと、日常生活に支障が生じるようになり、要介護状態になるリスクが高まります。
フレイルには、身体的フレイル、精神的フレイル、社会的フレイルの3つの側面があります。
加齢によって、特に顕著に現れるのが身体的フレイルです。立つ・歩くなど、からだを動かすのに不可欠な運動器の機能が低下する「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」はその代表で、特に筋肉の量や機能が低下する「サルコペニア(筋肉の減少)」が含まれます。
精神的フレイルは、配偶者や親しい友人との死別による気分の落ち込み、うつ状態、加齢に伴う認知機能の低下などを指します。
社会的フレイルは、社会とのつながりが希薄になり、家に閉じこもりがちになったりして孤立し、心身の機能が低下していくことです。
これら3つのフレイルは、それぞれ相互に関わり合っています。例えば、加齢とともに食欲が低下することで低栄養になる→筋肉をつくるたんぱく質が不足することで筋肉量が減少する→からだの機能が低下→外出や人と会うことがだんだん億劫になって家に閉じこもるようになる→ますます食欲が低下して低栄養になる、という悪循環(フレイルサイクル)に陥りやすくなります。フレイルの入り口は人それぞれですが、フレイルサイクルを経て、心身の機能がどんどん低下していき、要介護状態へと進みやすくなります。
ただし、フレイルの段階で、生活習慣の改善や社会活動への参加、病気の治療など、適切な対策を行えば、健康な状態に戻る可能性があります。健康寿命を延ばすためにも、高齢期にはフレイル対策をすることが重要です。
※2025年2月18日時点の内容です。


みんなの
歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談※が利用可能

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。