LDLコレステロール値が急激に上がり、基準値を超えた
以前からLDLコレステロールの数値は高めでしたが、今回の健康診断で基準値を大きく超えてしまいました。再検査を受けたところ、当面は運動量を増やすように言われましたが、数値が高かったので不安です。通院は不要でしょうか?
男性/40代
2024/08/08
血液中に含まれる脂質値が高い状態が長年続くと、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞などの病気を引き起こす可能性があるため、数値が高いと言われたら、早めに対策を立てていくことが大切です。
脂質の基準値は下記のとおりです。
・LDLコレステロール:140mg/dL未満
・HDLコレステロール:40mg/dL以上
・中性脂肪:150mg/dL未満
上記の数値が基準値外の場合には、食生活改善と定期的な運動を3~6カ月程度続けます。
それでも効果がみられず、LDLコレステロールなら数値が160mg/dL以下にならない場合は、脂質異常症の治療(服薬)が開始されることが多くなります。
服薬を始めると、医師の判断により定期的な検査を行い、数値を確認し薬の調整をするなど、経過をみていくことになります。
内服していない期間は、必ずしも通院が必要ということではありませんが、数値が高めということを考慮し、また生活習慣改善の効果を確かめるためにも、かかりつけ医をもち、経過をみていくことをおすすめします。
まずは、日々の生活習慣改善が大切かと思われますので、一般的な留意点を紹介します。
●ゆっくりと脂肪を燃焼させる有酸素運動を
ウォーキングなどの有酸素運動がおすすめです。毎日30分以上できるとよいですが、週数回でも効果が期待できます。歩き方は、リズミカルな早歩きがよいでしょう。まとまった時間がとれない場合、生活のなかで(家庭や職場で)こまめに動くようにする、また簡単にできる体操もおすすめです。
●ストレスや疲れをためない
ストレスや疲れにより、血中脂質の合成が促されるため、上手に気分転換をし、休養をしっかりとるようにしましょう。
●脂質のとり方に注意する
LDLコレステロールを増やしやすい食品(冷やすと固まる脂や卵の黄身)は控えめにしましょう。またマーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸の多い食品(菓子類、加工食品)の過剰摂取にも注意が必要です。一方、魚類に多く含まれる不飽和脂肪酸は血中の中性脂肪を減らす作用がありますので、積極的にとりましょう。
●食物繊維はしっかりとる
野菜、海藻などに含まれる食物繊維には、余分な脂質を体の外に排出させる働きがありますので、十分にとるようにしましょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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