子どもが3週間、発熱を繰り返す

子どもの発熱はさまざまな原因で起こりますが、もっとも頻度が高いのは感染症で、ウイルスによるものと細菌によるものがあります。ウイルス感染は、上気道炎（鼻炎、咽頭炎、喉頭炎）や胃腸炎などを引き起こします。 いっぽう、細菌感染症には、急性中耳炎、A群溶連菌性咽頭炎、副鼻腔炎などがあります。

発熱は、感染に対して働く正常な防御反応です。

ウイルス感染が原因の発熱は、3日前後で解熱する上気道炎が多くなっており、それ以上に発熱が続いている場合は、再受診が必要だと考えられます。まれに速やかな治療が必要な重篤な病気が原因になっていることがあるからです。

発熱とともに、頭痛、嘔吐、頸部硬直（頸を前に曲げさせようとすると抵抗がある状態。項部硬直とも）、呼吸困難、意識障害（呼びかけにはっきり反応しない、呼びかけても視線が合わない、意識がもうろうとしている）などの症状がみられたら、髄膜炎、膠原病（免疫の病気）、川崎病、アレルギー疾患、代謝性疾患、中毒、尿路感染症、肺炎などの可能性があります。これらの症状を伴う場合には、できるだけ早く受診することをおすすめします。

しかし、なんらかの持病や障害がない子どもの場合は、例えば脳に後遺症が残るなどの重篤な状態に陥ることは少ないと考えられます。

3日以上発熱が続いている場合は、再度、小児科を受診して原因疾患を探ってもらいましょう。必要に応じて、血液検査、尿検査、胸部・腹部X線検査、超音波検査などを行う場合があります。