父が一時的に意識を消失したが脳には異常なし

ご相談者のお父さまの場合、脳に異常がないかどうかの検査（MRI検査など）を、脳神経外科ですでに受けていらっしゃいますね。こういった場合の診療科は、脳神経外科または神経内科のため適切な受診であると思われます。

重大な病気が潜んでいるとすれば、症状がすぐに回復する可能性は低く、けいれんも下半身だけでなく、からだ全体にみられることが想定されます。

短時間で症状が治まっている場合には、何らかの一過性にみられるような脳の虚血（血液が一時的に不足している状態）、糖尿病で治療中の際に起こりやすい低血糖、不整脈、嘔吐や下痢などによる電解質のアンバランス、薬や飲酒の影響、てんかんの既往があればてんかんの可能性など、さまざまな原因が考えられます。

高齢になってきますと、一時的に心臓に戻る血液量が少なくなって、瞬間的に血圧が下がったり血圧の低下を防ぐ反射の働きが低下したり、軽い脱水によって血圧が低下しやすくなるため、立ちくらみなどの症状を起こしやすくなります。

また、アルコールは年齢に関係なく、心臓や血管に影響を及ぼして、動悸、めまい、冷や汗を引き起こし、からだの動きを鈍くさせることがあり、高齢になってきますと、からだの生理機能の低下によって、症状が出やすくなることがあります。

ご相談者のお父さまは検査を受けて、その際の検査の医療データもあるため、今後の経過の見方やその原因についてもう少し詳しく知りたいという希望については、検査時の主治医に伝え、ご相談されることをおすすめします。

もし他院や別の診療科の受診をご希望であれば、今の主治医から医療情報提供書（紹介状や検査データなど）を発行してもらうとよいでしょう。再度、同じ検査を受ける必要がなくなり、検査によるお父さまのからだへの負担が軽減されると思います。