Question

海外から帰国後に下腹部痛などが続く

海外旅行から帰国して3日後あたりから、下腹部痛や微熱、くり返す吐き気に見舞われました。市販の整腸薬や消化のよい食事をとりながら様子をみており、2週間ほどで激しい症状は治まりましたが、今も食後に鈍い腹痛が起こります。現地での食事などが原因ではと思われ、受診すべきでしょうか?

女性/30代

2023/05/06

Answer

今回の症状や経過から、食中毒(感染性胃腸炎)の可能性があるのではと思われます。


感染性胃腸炎の典型的な症状は、下痢、嘔吐、腹痛、吐き気といった消化器症状であり、発熱などを伴うこともあります。胃や腸に原因となるウイルスや細菌が侵入し増えることで症状をひきおこすため、できるだけ早く体外に排出する処置が必要です。

一般的に、ウイルス性の感染性胃腸炎の場合は、数日以内に症状が落ち着く経過のよい病気です。しかし、腹痛の原因にはさまざまなことが考えられるため、症状が2週間ほど続いているのであれば、内科を受診することをおすすめします。かかりつけの内科がない場合は、最寄りの内科やクリニックへ相談するとよいでしょう。

また、女性の場合は妊娠の可能性を考える必要もあります。もし可能性がある場合は婦人科の受診も検討しましょう。通常、妊娠初期に起こる腹痛は強い痛みを伴います。


今回は、激しい症状が治まった後も食後の腹痛や体調不良が続いているとのことから、食事に含まれる油や食物繊維などが消化管を刺激しているとも考えられます。もし、おかゆなどの胃腸に優しい食事で症状が落ち着くのであれば、しばらく継続するとよいでしょう。避けたほうがよい腸粘膜を刺激する食事としては、冷たい飲みものや食べもの、脂っこい食品、香辛料が多く使われている食品、アルコールやカフェインが入った飲みもの、炭酸飲料などの嗜好飲料、食物繊維の多い食材(野菜、きのこ、海藻類)などが挙げられます。

また、よくかんで食べると胃腸への負担が軽くなります。1回の量を少なめにしつつ食事の回数を増やすなど、体調に合わせて食事のとり方を工夫するのもよいでしょう。

排便の回数が多かったり、十分に食事がとれない場合は水分補給にも気を配りましょう。こうした食事の注意など生活面についても、受診時に相談し、医師の指示を仰ぐとよいですね。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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