Question

更年期障害を軽くしたい。生活に取り入れるとよいことは?

更年期障害と思われる症状に悩んでいます。前より少し軽くなった症状もありますが、気持ちが落ち込むようなうつ症状や不眠、片頭痛などは治まりません。婦人科や内科で診てもらったり、自分でも更年期に効果があるとされるサプリなどを試したりしたのですが、最近はそういう意欲もわきません。症状を軽くするために、生活に取り入れるとよいことなどはありませんか?


女性/40代

2022/09/05

Answer

更年期のさまざまな症状にお困りなのですね。更年期の開始時期や期間などは人によってかなり異なりますが、一般には閉経を挟んで前後5年、合計10年間とされます。日本人の閉経時期の平均は50歳なので、45~55歳くらいが更年期となります。


女性の生殖の中心は卵巣で、20~30代の生殖能力の高い時期の後、卵巣機能は低下します。そういったからだの変化に適応する期間が更年期で、思春期のように女性ホルモンの分泌が大きく変化し、からだもその影響を受ける不安定な時期です。


私たちのからだは、常に体内環境が一定に保たれるよう体内の管理システム(内分泌系と神経系)が働いています。内分泌系と神経系は協同してからだを管理しているので、内分泌系のバランスが崩れれば、神経系にも影響します。更年期は、女性ホルモン分泌などの内分泌環境も急変して体内が混乱をきたし、神経系である自律神経系が乱れます。それによって現れる症状が更年期障害です。


更年期障害にみられる自律神経系の症状の例は、頭痛、めまい、ほてり、肩こり、腰痛、動悸、不安、イライラ感、抑うつなどです。一人ひとり感じる症状は異なり、症状が続く期間も程度や経過も千差万別で、すべての人が更年期障害を起こすのではなく、症状なく通り過ぎる人もいます。


40~50代の女性は、子どもの成長、親の介護などと重なることが多く、更年期と相まって、心身ともに不安定になりやすい特徴もあります。更年期障害は、新しい体内環境に慣れれば消えていく症状なので、生活の工夫でうまく乗り切る女性もいます。睡眠や食事などの生活リズムを規則的に、食事はバランスよく整えるなどは基本的な要素です。悪化しない、支障のない症状は気にせず、やり過ごせるときもあるでしょう。


また、趣味などに集中する時間をつくり、好き・楽しいと思う時間を増やす工夫もよいでしょう。人によって運動習慣やアロマテラピー、鍼灸などで効果がみられる場合があります。支障のない範囲で試してみることでご相談者に合うものがみつかるかもしれません。その中で症状の変化や軽快を感じたことがあれば、続けるとよいですね。


なお、生活を整えるなどセルフケアを行っても負担に感じる症状は、婦人科医師のもとで積極的な治療を受けることが、この時期をうまく乗り切る方法だと思います。意欲の低下や抑うつ的な様子についても相談するとよいでしょう。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

関連するキーワード

更年期障害
うつ
更年期
閉経
本サービスに掲載される情報は、医師および医療専門職等の監修の元、制作しております。監修者一覧および元となる情報はこちらからご参照ください。
みんなの家庭の医学 アプリイメージ
アプリでも

みんなの家庭の医学

歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談が利用可能

QRコード

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。