乳幼児が夏場にかかりやすいかぜがあると聞きました
生後8か月の子どもがいます。夏場に流行するかぜがあると聞きましたが、治療と症状への対処法、注意することなどについて教えてください。
女性/20代
2021/12/21
かぜの原因となるウイルスの種類は、200以上もあるといわれていますが、主に乳幼児が夏場にかかりやすいかぜは、ヘルパンギーナ、咽頭結膜熱(プール熱)、手足口病です。これら代表的な夏かぜの主な特徴と家庭での注意点について紹介します。
〇ヘルパンギーナ
【症状】①発熱(39℃前後)、②のどの痛み[小さな水疱(水ぶくれ)ができて、それが潰瘍になる]、③食欲低下
【原因】コクサッキーウイルスA群、エコーウイルス
【治療と対処】①解熱剤、②水分補給、③食事はやわらかくて、ぬるめのもの、④飲食ができないときには点滴治療
〇咽頭結膜熱(プール熱)
【症状】①急に高い熱が出る(4~5日で下がる)、②のどの痛み、③目の充血、目やに、④せきや下痢を伴うこともある
【原因】アデノウイルス
【治療と対処】①解熱剤、②ステロイド点眼薬を使用することもある、③下痢があるときは特に水分補給をまめに行う
〇手足口病
【症状】①38℃前後の熱が1~3日間続く(熱が出ないことも多い)、②手のひら、足の裏、口内に米粒~大豆大の水泡性発疹が出る、③口内の水泡(水ぶくれ)は破れると痛む、④手足の発疹は2~3日で小さくなり、約1週間で消える。膝やおしりにも水泡ができることがある
【原因】コクサッキーウイルス、エンテロウイルス
【治療と対処】①症状は一般に軽いため対症療法でよい、②水分補給、③食事はやわらかくて、ぬるめのもの、④頭痛や嘔吐があるときには髄膜炎の合併に注意
〇家庭での注意点
①調子の悪いときには無理な外出を控えましょう。
②生活のリズムを整えましょう。
③冷房は上手に使用し、冷やしすぎに注意しましょう。
④兄弟や家族が感染している場合は、しっかり手洗いやうがいを行い、濃厚な接触やタオルの共有などは控えましょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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