階段の上り下りがつらい
最近、階段の上り下りがつらいです。外反母趾もあるため、余計です。リウマチも進行しています。どうすればよくなりますか?
女性/40代
2022/01/28
最近、階段の上り下りがつらいとのこと。外反母趾があり、関節リウマチも療養なさっているとのことです。療養中の病気も踏まえ、改善を促す方法を検討してみます。
外反母趾は、足の親指(母指)が人差し指のほうに、くの字状に曲がり、つけ根の関節の突出した部分が痛みます。靴を履くことで母指のつけ根から指先が圧迫され、変形します。つま先が細く靴幅の狭い靴や高いヒールは、つけ根部分の負担が増し変形を促します。
思春期頃に発症する場合、生来より扁平足気味、母指が人差し指より長いなどの特徴のある方がなりやすいのですが、最も多い中年期の発症は、靴のほか肥満や筋力低下なども関係します。変形が進むと指の筋肉も変形を助長し、体操や装具では戻りにくくなります。靴を履いての歩行がつらい、靴を脱いでも常時痛むなどの場合、手術を検討します。
一方、関節リウマチは、関節のなかの滑膜が異常に増えることにより、関節内に慢性的な炎症を生じる進行性の病気です。病気が進むと関節が破壊され、機能障害をきたします。関節リウマチは慢性の全身疾患のため、関節症状のほか貧血や微熱、倦怠感などの全身の症状を伴う場合もあります。どの年代にも見られますが、30~50代の女性に発症が多い傾向があります。病状は多様で、軽症から重症の患者さんまで幅があります。
初期は朝のこわばりで症状を感じる方が多く、両方の手足の指などの小さな関節の腫れや痛みの症状が表れ、痛みによって日常生活に支障をきたします。病気の進行には個人差がありますが、進行するとひざ関節や股関節などの大きな関節にも炎症を起こし、状態によっては関節の動きが制限され、生活に支障をきたします。
原因は不明なため、特別な予防法はありませんが、症状悪化の予防には適切な休養とバランスのよい食生活が重要なことは明らかになっています。
また、関節リウマチは早期の治療が最も大切です。治療の基本は薬物療法で、抗リウマチ剤と非ステロイド性消炎剤を基本として、病状に合わせてステロイド剤、免疫抑制剤、生物学的製剤などを用います。リハビリテーションや理学療法も有効です。近年は、抗リウマチ剤の早期投与で、手や足の周囲だけの炎症にとどまる比較的経過のよい患者さんが多くなり、以前よりも治療が大きく進歩しています。一方、長い経過のなかで炎症が進み、関節などの手術を必要とする場合もあります。
ご相談者の症状の改善については、関節リウマチの療養中であることを考えますと、まずは主治医へ、今のつらい症状やお困りごとを、できるだけ具体的に相談されることが必要だと考えます。そのうえで、症状の改善のための薬物療法や手術の必要性の検討など、具体的な治療について主治医と検討することになるかと思います。主治医とよく相談ができ、1日も早く症状が改善されますよう願っております。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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