Question

台風の日など、天候により起こる動悸や肩こりは気象病?

蒸し暑い日や台風の日などに動悸がして、肩がこり、激しい吐き気もあります。気象病でしょうか? 長いときは2日間ぐらい続きます。最近は更年期の症状もあり、かなりつらいです。

女性/50代

2022/01/28

Answer

気候の影響で動悸や肩こり、激しい吐き気が起こり、2日ぐらい続く場合もあるとのこと。更年期の症状もあるようで、日々の生活にもご負担があることとお察しします。


気候の影響、そして更年期に伴う症状についてのご相談と承りました。


気象の変化は、病気や自覚症状の悪化に影響するといわれ、「気象病」とも呼ばれますが、症状や程度は、人によってさまざまです。

気象の急激な変化が起きると、からだの状態を維持しようとして自律神経系、内分泌系、免疫系などが働きますが、これらが気象の変化についていけないと、持病が悪化したり、さまざまな症状を引き起こすのではないかと考えられています。


更年期とは、閉経年齢前後10年間(一般的に45歳~55歳くらい)ほどの期間を指します。卵巣機能が徐々に衰え、停止(閉経)したあと、卵巣機能がない状態に体が慣れるまでの期間となります。


女性ホルモン減少の急な変化に体が慣れず、自律神経系が乱れることにより症状が表れますが、自律神経は心臓、胃腸などを管理しているため、頭痛、めまい、肩こり、手足の冷え、腰痛、動悸、不安、イライラ感など、さまざまな症状が表れます。もっとも多いのはほてりで、見た目の変化はなく、カーッと熱く感じるもので、ホットフラッシュともいいます。


更年期に伴う症状は、大抵1~2年ほどで気にならなくなりますが、日常生活に支障をきたす症状(更年期障害)があれば、以下の治療を行うことがあります。


●ホルモン補充療法(HRT)

薬で女性ホルモンを補充する治療法。のぼせやほてり、発汗などに効果があり、骨粗しょう症や脂質異常症、動脈硬化の予防などに役立つとの報告もあります。血栓症などがある方は受けられない場合もあります。


●漢方療法

HRTほどの効果は期待できませんが、副作用が比較的少なく、HRTが適応できない方でも取り組める治療法です。効果は人によって異なりますが、冷えやのぼせ、肩こり、イライラなどに有効といわれます。


更年期を快適に過ごすためには、特有の症状を少しでもやわらげるために、必要に応じて治療を行うことやライフスタイルを改善することが重要です。


どちらの症状も、おもに自律神経が関係すると思われるため、自律神経を整える生活習慣にも取り組まれるとよいでしょう。

また、気温や湿度、気圧などが日々の自分の体調とどう関係するのか観察し、上手に予防的に役立てるのも重要でしょう。


また、症状の捉え方を少し変えることが有効な場合もあります。あまり思い悩まず前向きに毎日を過ごし、趣味など活動の場を広げるのもよいでしょう。


ご相談者は、症状がつらいご様子ですので、動悸や吐き気などが気になるときは内科へ、更年期に伴う症状は婦人科を受診されるとよいでしょう。

つらい症状が1日も早く軽快されるよう、お祈りしております。


回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

\ アンケートに答えて健康相談を無料体験 /

関連するキーワード

肩こり
更年期障害
気象病
多汗
更年期

関連する病気

本サービスに掲載される情報は、医師および医療専門職等の監修の元、制作しております。監修者一覧および元となる情報はこちらからご参照ください。
みんなの家庭の医学 アプリイメージ
アプリでも

みんなの家庭の医学

歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談が利用可能

QRコード

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。