筋肉注射?皮下注射? ワクチンの接種にはどんな方法がある?
ワクチンの接種方法にはどのようなものがありますか。

女性/40代
2022/01/28
日本国内のワクチンの大部分が皮下注射で投与する皮下接種ですが、口から飲む経口接種や、皮膚にスタンプのように接種する経皮接種もあります。また筋肉内の深い部位に注射する筋肉注射で投与する場合もあります。
それぞれの接種方法の代表的ワクチンと特徴は以下の通りです。
<経口接種>
ロタウイルス
口から薬物を飲み込む。針を刺さないので、注射に伴う痛みや副反応(アナフィラキシー、発赤・腫れ、神経損傷など)がない。
<経皮(皮内)接種>
BCG
皮内(皮膚のもっとも外側にある表皮と、その下の真皮のあいだ)に薬物を注入する。主にツベルクリン反応やアレルギーなどの検査に用いられている。一般の注射方法では手技が難しいため、BCGでは9本の針が植え付けられている管針というスタンプのような専用の接種器具が用いられる。
<筋肉接種>
HPV、髄膜炎菌、成人の肺炎球菌、新型コロナウイルスなど
筋肉内(皮膚の一番外側から表皮、真皮、皮下組織があり、その下の組織)に薬物を注入する。主に薬液の吸収が速く、皮下接種に比較して局所反応(穿刺部の腫れ・痛み)が少ないという報告もある。海外では生ワクチンを除く多くのワクチンは、筋肉接種で行われている。接種部位は、一般的に上腕三角筋の正中、肩峰から2~3横指下が目安で、注射針は皮膚に90度(垂直)に刺入し、針の根元まで刺す。
<皮下接種>
インフルエンザ、4種混合、MRなど(経口、経皮、筋肉以外のワクチン)
皮下(表皮、真皮の下で、筋肉の上の組織)に薬物を注入する。日本国内の多くのワクチンは皮下接種。接種部位は、一般的に上腕外側、腕を曲げて肩と肘を結んだ線の下から3分の1付近を目安とし、注射針は皮膚に約10~30度の角度で刺入、針を3分の2程度まで刺す。
尚、定められた接種方法以外の方法でワクチンを接種した場合、期待される効果が得られなかったり、思わぬ副作用が出現したりするリスクがあります。また、もし副作用が出現した場合は、副作用救済給付の対象外になることも考えられます。ワクチン接種の際には医師とよく相談するようお勧めします。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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