骨量検査(骨密度検査)
最終編集日:2022/7/29
骨量検査は、中高年以上の女性に多くみられる骨粗鬆症(骨量が減って骨の強度が低下し、骨折しやすくなる病気)の診断や早期発見、治療の効果をみるために用いられる検査です。骨密度検査とも呼ばれています。
検査でわかること
骨をつくっているカルシウムなどのミネラル成分が、骨のなかにどのくらいあるかを計測することで、骨の強さを測ります。測定の方法としては、次の3つの方法が一般的ですが、もっとも正確に測定できる方法がDXA(DEXA・デキサ)法です。検査結果は若い世代の平均値(YAM)と比べて自分の骨量が何%か、という基準で示されます。これまでに骨折したことがあるかも考慮され、脆弱性骨折(軽微な外力によって発生した非外傷性骨折)を起こしたことがない場合に基準値が当てはまります。
正確な骨量が測定でき、骨粗鬆症の診断や治療中の経過観察などで重視される検査です。骨が弱くなると骨折しやすい腰の骨(腰椎)と股関節の骨(大腿骨頸部)に2種類のX線を当て、X線の吸収率から骨量を測定します。手首の骨量を測定する小さな装置もありますが、特別な装置が必要なため、健康診断や人間ドックで使われることはあまりありません。
・MD法
診療所などでも簡単に測定できるX線を使った検査法です。装置上にのせた手とアルミニウム製の濃度計にX線を当て、写った濃度計の濃淡と照合して骨量を測定します。
・超音波法
かかとやすねの骨に超音波を当てて、骨の中を通り過ぎる速度などから骨量を測定します。ほかの方法に比べると正確さには欠けますが、安全で簡便な検査であるため、健康診断や人間ドックで行われます。
基準値
YAMの80%以上 YAM:若年成人平均値(20〜44歳)
(日本骨代謝学会)
基準値よりも低い場合に疑われる病気
骨量減少=YAMの70%以上〜80%未満、骨粗鬆症=YAMの70%未満
(日本整形外科学会)
監修
寺下医学事務所 医学博士
寺下謙三
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